疾患別解説

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肥大型心筋症でのBNP高値

32歳 女性
2008年11月19日

肥大型心筋症と診断されて15年以上経ちました。
30歳を過ぎた頃から、前に比べて少しのことで息切れし、めまい、立ちくらみもします。
1)BNP値が平均1200です。BNPが高いと予後が悪いと、ネットで調べたら出てきました。今後、どうなっていくのでしょうか。
2)出産は可能ですか。
3)移植の可能性は高いですか。
4)発症後の予後10年生存率は80%と聞きましたが、20年後、30年後の生存率はどのくらいでしょうか。

回答

1)BNPの値はうっ血の程度が強いほど、高くなります。うっ血の程度が強いときには、心臓の血液拍出機能(収縮機能)が低下しているためか、心臓の拡張(拡張機能)が制限されたためか、のいずれかが考えられます。BNPが高いと予後が悪いといわれるのは、心臓の収縮機能が低下している場合のことです。肥大型心筋症では、心室筋が肥大しているために、拡張が制限され、このために、BNPが上昇するので、事情が異なります。
2)妊娠・出産については、心筋肥大の内容と程度によることなので、担当医によくご相談ください。
3)移植を考えるのは、拡張型心筋症に移行していったときのことです。
4)30年後の生存率についてはまだデーターがありません。肥大型心筋症の診断の精度が年々、高くなっていくので、それだけに、予後も改善されていく傾向があります。

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