心筋症の外科治療
13歳の時、心電図検査で肥大型心筋症が発見されました。今は末期の病状に入りつつあり、大きくなった心臓が薄くなって今度は腫れていっている(肥大型から拡張相へ移行してきている)そうです。
心不全が少しずつ出てきており、今後は不整脈が出てきたり、さらに心臓が腫れあがっていくそうです。
お聞きしたいのは、バチスタ手術やそれに変わる何か外科的な手術のことです。
今のところは、できるだけ内科治療で心臓に頑張ってもらいたいのですが、どうしようもなくなったときにバチスタ手術や何か外科的な手術を受けたいと考えています。
バチスタ手術の予後などを教えてください。
回答
あなたの病気は肥大型心筋症の拡張相に入っておられるものと推察されます。これからの予後については直接医師から説明を受けておられるとおりですが、その進行の度合いは人によって異なりますので一概には言えません。内科的治療でどうしようもなくなった時の方法で一番良いのは心臓移植です。心臓移植は我が国では臓器提供者が少なく、なかなか順番が回ってきませんので、その間にバチスタ手術のような心臓の大きさを小さくして少しでもその収縮力を助ける手術が行なわれますが、必ずしもすべての場合に適応というわけではありません。心臓移植はその機会に恵まれさえすれば、現在のところわが国での成績は非常に良好です。
バチスタ手術は常に良い結果が得られる手術とはいえませんので、この手術をお受けになるのは、心筋症治療の実績のある循環器専門病院か大学病院が良いと思います。さらに進んで心臓移植が必要となりますと、心臓移植認定施設でしか認められていません。