肥大型心筋症の薬で、がんになるのが心配
主人のことが心配で相談させていただきます。2年ほど前から、寒い所から暑い所への移動のときにクラクラする、走ろうとすると、息ができなくなり、一瞬意識を失う、といったことが、4?5回あり、今回人間ドックで心エコーを行った結果、心臓肥大であることが確認されました。
医師からは遺伝による心肥大であり、重症ではないが、不整脈を起こさないように薬の服用を勧められました。ところが主人は薬を飲むのをいやがっています。
なぜなら、主人の父も40歳を過ぎた頃に倒れて、心臓肥大により、仕事もやめ、薬を飲みながら、安静に過ごしてきましたが、68歳で急性白血病により他界しています。その主人の父が生前、心臓病の薬が原因で白血病になった可能性が高いと言っていたからです。
実際、心臓病の薬を飲みつづけることでガンになる方が多いそうです。
病気を治す薬なら飲むが、起こるか起こらないかわからない突然死を防ぐためだけに、薬を飲み続けるのはいやだ、自分で調子が悪くなればわかるようになってきたので、その時に動かないようにすれば、倒れることはないし、仕事も事務なので大丈夫だと、主人は言います。
このまま薬をのまずに、安静に生活していくだけでいいものでしょうか。また、漢方薬等、体に影響のない薬投与や治療方法などあれば教えていただけないでしょうか。
回答
遺伝による心筋肥大というと、肥大型心筋症ということなのでしょうか。走ろうとすると息ができなくなり、一瞬意識を失ったというのは、運動によって強まった心筋肥大のために血液の流れが滞ったためであろうと思います。
心筋症ではもう一つ、不整脈が問題となることがあり、こちらは突然死につながることがあります。これまでは心筋細胞の肥大にうつ手はなかったのですが、最近は研究が進み、心筋細胞肥大化を抑える薬が臨床に用いられるようになってきました。医師が勧める薬はこのような肥大化を抑制する薬だと思います。これらの薬には今のところ、がんになることを促進する恐れはないとされています。医師が飲み続けることを勧めるならば、これに従ったほうがよいのではないでしょうか。
一般的にいって、身体に影響のない薬というと、効かない薬ということになります。