生体弁の寿命はどのくらいか
人工弁置換手術を勧められ、主治医より機械弁・生体弁の話を受けました。機械弁がもっぱら主流だそうですが、私の現在の状況(既婚)から妊娠にも問題なく、ワーファリンを飲む必要がないので生体弁を勧められました。そして今の生体弁の寿命は平均20年くらいと言われ、20年後の再手術の際にはもっと良い機械弁ができているはずということでした。
再手術も以前に比べると難しいものでもないとも言われました。
ところが、帰宅後ネットでいろいろ調べて見ると、どこのサイトを見ても生体弁の寿命が平均20年とは書いてありませんでした。
どこも10年?15年、しかも若い人ほど劣化が早いという記載もありました。
妊娠を望むのなら絶対に生体弁なのですが、体に負担になるようであれば無理をしてまでも、という気持ちもあります。
平均20年持つのなら、生体弁を選択する気持ちが強いのですが、寿命が10年、そして若い人ほど劣化が早いとなると迷っております。
しかし、ワーファリンを今から一生飲み続けるということにも少し抵抗があります。20年後からであれば、それなりの歳になっているので抵抗は少ないと思うのです。
現段階の医学として、生体弁の寿命は主治医の言われるように平均20年近くになってきているのでしょうか。
回答
生体弁の寿命が平均何年であるというのは、一概には申しあげられません。というのはやはり、若年者ほど劣化が早く高齢者ほど長い間もつからです。現在60歳のくらいの方であれば問題なく生体弁ということになると思います。というのは、20年あるいはそれ以上維持されている場合もあるからです。しかし、ご指摘のように若いほど生体弁の劣化が激しく、33歳の貴女に20年を期待するのは、可能性はなくはありませんが、難しいと思います。したがって、問題は妊娠を希望されるかどうかという一点に尽きます。妊娠出産を考慮されないのであれば、問題なく機械弁をお勧めします。生体弁も次々と新しい弁の処理法が開発され、良い弁が出てきています。ただその弁が本当に20年もつのかどうかは20年経ってみないとわからないので、現在耐性が最も長いと思われる一番新しい弁についても、20年後でないと本当の結果はわからないということです。したがって、貴女の場合に何年もつかということは誰にお聞きなっても正確な解答を得ることはできないと思います。
再度申し上げますが、弁の種類を決定する条件としては、やはり妊娠を望むか望まれないかという点であり、結婚しておられるのであればご主人とご相談の上、決められるのが良いと思います。