超高齢者のカテーテル治療の是非
90歳
女性
2007年10月28日
90歳の母のことで相談します。はじめ急性気管支炎のような症状だったのですが、緊急入院し、心電図・エコー検査の結果、左室の心筋が壊死している疑いがあることが判明しました。入院後は咳も治まり、心不全の状態は落ち着いています。
先日、担当医師よりカテーテル検査について、リスクも含め説明がありました。また、冠動脈造影検査を受けたほうがよいが、症状が落ち着いている上、高齢でもあるので、検査を受けるかどうかは患者側の判断に任せるとのことです。
カテーテル検査をやるべきでしょうか。
回答
冠動脈拡張治療を行うのは、心筋梗塞部への心筋血流を再開させて、心不全状態からの脱却を図ることと、心筋梗塞の再発を予防することとが目的です。現在、落ち着いているというのは、心不全状態にはないということであろうと思います。また、狭心症症状がないのであれば、近い将来においては再発する危険も低いのではないかと思われます。91才という高齢ですと、検査・治療後の、しばらくの安静の強要が寝たきり状態に移行する可能性が高いと思います。このようなことを考えると、現在の内科的な治療で経過をみるのがよいのではないでしょうか。