疾患別解説

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バイパス手術後、収縮性膜炎を起こしたらしい

70歳 男性
2003年12月 4日

70歳の父についてご相談します。
2年前に糖尿病からくる心筋梗塞と診断されてから半年毎に検査・治療をしておりましたが、今年の初め、検査中にステントが外れ、血管から心臓内部へ落ちてしまう事故があり、緊急手術をしました。その際、あわせてバイパスも通してもらいました。
手術そのものは成功しましたが、術後、半月ほど経って、排尿ができない、腹部に水がたまる等の症状がでるようになり、検査したところ、手術時に心膜がうまく修復できず、心臓が広がらない(収縮は問題ない)ために全身に血液が巡らず、腎臓機能が働かないとわかりました。
現在は自宅療養中なのですが、利尿剤によって電解質のバランスが崩れたりして、体力が回復しない、食事がとれない(胃腸が弱くなる)、不眠、こむら返り等、様々な症状に悩んでおります。
こういった場合、心臓の再手術をすることは可能でしょうか。また再手術をしても却って大変かもしれませんし、他に治療法はないものかどうか(主治医の先生は症状のひどいものからその都度治療するしかないと仰っています)教えて頂ければ幸いです。その他、日常生活でできる効果的な対処法など、ありましたらご助言お願いいたします。

回答

バイパス手術後に収縮性心膜炎を起したものと思われます。心臓を包んでいる心膜が手術で切り開かれた後、炎症を起こし、硬く心臓に癒着して、心臓の拡張を阻んでいる状態なのではないでしょうか。再手術して、癒着している心膜を剥がすことは可能です。しかし、癒着の部位と広がりによって、手術の難易度が異なります。出血したり、心筋が弱まって収縮性が障害されたりすることがあるからです。メリット・デメリットをバランスにかけて、今後の方針を決めていただいては如何でしょうか。日常的には、水の貯留傾向がありますので、塩分を制限するようになさってください。

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