中年女性の異常心電図
43歳
女性
2005年11月 6日
今年2月に勤務先の健康診断で心電図の異常を指摘されました。
ST低下(aVF、V5)と小さなQ波(2、3、aVF)が見られるとのこと。
その後、病院で再検査をしましたが、同様の心電図の異常があり、フランドルテープを2週間使用後、再度検査をしましたが、改善は見られず、心エコーは異常なしとのことで経過観察となりました。
この秋に市民健診を受けたところ、また、同様の心電図の異常を指摘されました。
その他の血液検査・血圧は異常なしです。今のところ、心臓に関しての自覚症状はありません。どのような病気が考えられますか。
回答
ST低下というのは心筋の虚血、つまり、血液供給が十分ではない状態を意味します。
そして異常Q波は心筋虚血の究極の状態、つまり、心筋梗塞を示唆します。
しかし、43歳の女性ということですと、事情は異なってきます。中年の女性ではどういうわけか、健康であっても、このような心電図変化を示すことがしばしばあるのです。「中年女性の異常心電図」といわれています。自覚症状がないのであれば、そのようなことではないかと思ってみなければなりません。ただ、検診のたびに異常といわれるので、お困りと思います。担当医にこのあたりのことはよく説明していただいてください。