疾患別解説

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左脚後枝ブロックとは何か

23歳 女性
2023年10月16日

春の健康診断で、左脚後枝ブロック、右軸偏位、洞性不整脈と指摘されました。胸部レントゲン・心エコーを受けましたが、医師からは問題ありませんとのことでした。
どういう病状なのかまったく説明がなく、動悸が激しく息苦しくなるときが多々あります。今は左脚後枝ブロックのみですが、そのうち右脚ブロックも併発したりするのでしょうか。また生活面で気をつけることなどありますか。

回答

左脚後枝ブロックは、強い右軸偏位でQRS幅の軽度延長を伴う場合につけられる心電図所見で、何かの病気を示す診断名ではありません。通常は左脚後枝ブロックとされる所見があっても、単独であれば臨床的意義はありません。完全右脚ブロックに合併しさらに第1度ないし第2度の房室ブロックを認める場合にのみ「三枝ブロック」という所見名がついて、完全房室ブロックへの移行が危惧されることから、定期的な経過観察が必要になります。
なお、心電計に内蔵されているコンピューターによる自動診断では、広く所見をとらえる目的で軽度な変化も取り上げますので、上記のような所見名が記載される頻度が高いと考えられています。右軸偏位や洞性不整脈は若い女性などにはよく見られる病的意義のない心電図所見ですので、あまり心配なさらなくてもよいのではないでしょうか。

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