冠攣縮誘発試験の最中にブルガダ心室細動
私は、昨年暮れに、薬物注入による心臓カテーテルの検査により、冠れん縮性狭心症と診断されました。
その際に、不整脈により、一時、心停止を起こしました。そして、そのときの心電図の波形にブルガダ心室細動の恐れがあるということで、先日、点滴による薬剤注入で心電図の波形をとった際に、陽性と診断されました。
今後は、電気生理検査を考えるようにいわれました。
インターネットなどを見ると、無症候性ブルガダは、45歳以下での突然死の家族歴や、失神・発作がなければ、突然死のリスクは低く、経過観察でよいと、書かれています。
この状態で、電気生理検査を受けるというのは、いかがなものでしょうか。また、ICDの植え込みは必要なのでしょうか。
回答
ブルガダ症候群といわれてお悩みのようですが、以下、詳細な医学的情報を見ていない第三者の立場ですから一般的な意見だけを述べます。
薬物負荷試験だけが陽性で、家族歴や失神発作もない場合はリスクが低く経過観察だけでよいというのは欧米の基準ですが、日本の場合、長期の予後に関してまだ十分な情報がなく、治療方針はまだ確定していません。
おそらく前回のカテーテルでたまたま心室細動が生じたため電気生理検査をすすめられたのだと思いますが、こういう場合には電気生理検査をしてもやはり心室細動が誘発される可能性が十分にありうることと思います。
今は欧米の基準のようにリスクの低いものと考えて経過を見るのも一つの道ですが、現状ではそれが絶対によいとは言い切れず、ICD(植込み型除細動器)植込みの必要性も含めて今後の研究成果に待つほかありません。