疾患別解説

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QT症候群、ブルガダ症候群とは

QT延長症候群

 心電図上、Q波の始まりからT波の終りまでの時間をQT時間といい、心室の興奮の始まりから終りまでの時間を表しています。これが異常に延長している場合をQT延長症候群といいます。QT延長症候群には、遺伝子異常による先天性の場合のほか、電解質異常や薬剤の副作用による後天性の場合があります。普段は自覚症状がなく不整脈もありませんが、突然トルサード・ド・ポアンツと呼ばれる特殊な形の心室頻拍が起こり失神発作や突然死の原因となることがあります。

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QT延長症候群の心電図(QT時間が600msec程度に延長している)

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ブルガダ症候群


 ブルガダ症候群は近年になってその存在が注目されている心電図異常の一つで、ST・T部分の特異な変形がその特徴です。若年男性における特発性心室細動による突然死に関係する可能性があり、遺伝子異常などが示唆されていますが原因は特定されていません。その心電図所見には日内・日差変動があり、不安定で、薬物の影響を受けて変化することもあります。ただし、健康な人にも高い頻度で類似した所見がみられるので、正確な診断と経過観察は不整脈専門医にゆだねる必要があります。

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ブルガダ症候群の心電図(V1,V2でcoved型と呼ばれる特徴的な所見を呈している)

監修:加藤貴雄(東武鉄道(株)診療所所長/日本医科大学名誉教授)  更新:2022年3月

妊娠と期外収縮、小学校の心電図検診でQS型といわれた、不整脈と弁膜症で心不全に、狭心症の疑いなど、日本心臓財団は7,500件以上のご相談にお答えしてきました。

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