間欠性WPW症候群は治療したほうがよいか
32歳
男性
2008年3月14日
今まで心電図検査で異常が出たことはありませんでしたが、先月の心電図検査で初めてデルタ波がいくつかはっきりと出ました。こういうのを間欠性というのでしょうか。ほぼ常時デルタ波が出るタイプの人と比べて、リスクや発作の出る可能性、症状の程度は変わらないのでしょうか。
もし発作が出た場合、発作が軽くても治療をしたほうが良いのでしょうか。
発作が出なくても、高齢になった時、心房細動が出て危険な不整脈に発展することはないのでしょうか。
回答
デルタ波が出たり、消えたりする状態を間欠性WPW症候群といいます。心房細動になったときに、危険な不整脈になることを恐れておいでですが、間欠性の場合は副伝導路の伝導性が低いので、危険な不整脈に発展する可能性はあまりなく、心配は要りません。
間欠性というのは、心房から心室に伝わる興奮が副伝導路を伝導したり、伝導しなかったりするために起こる現象です。つまり、副伝導路の伝導性が悪いということです。心房から心室への興奮が副伝導路を伝導すると、心電図波形はWPW型になり、頻拍発作が起こりやすくなります。しかし、副伝導路を伝導しなくなると、心電図は正常波形になり、頻拍は起こりにくくなります。
間欠性WPW症候群とは、発作のない限り、治療の要らない安全な状態です。