疾患別解説

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心房細動のBNP値

77歳 男性
2011年5月12日
20年前から心房細動の治療をしていますが、今回、血液検査でBNPの数値が109.9となり、心不全の疑いがあるので、心臓カテーテル検査をすすめられました。しかし、カテーテル検査は気がすすみません。このBNPの数値はすぐにでも検査を受けなければいけない数値なのでしょうか。
心エコー、負荷エコー心電図、レントゲン検査での異常はありませんでした。
ワーファリンを服用していますが、血液検査は範囲内です。
最近、坂道を登るのに息が切れることはありますが、加齢によるものだと思っておりました。

回答

1.BNPは心臓ホルモンといわれています。心房圧が高く、心房に負荷が加わるとき、BNP値は上昇します。心房圧はうっ血の程度を反映します。うっ血とは心臓の働きが円滑ではなくて、血液の流れが滞っている状態をいい、したがって、心不全のすぐれた指標と見なされています。
2.ところで、心房細動とは心房筋が細かく、バラバラに興奮している状態です。このようなときには、心房圧が高くなくても、心房には負荷がかかっており、このため、BNP値は上昇します。BNP値109.9というのは、丁度、このようなときにみられる程度の数値です。心房細動があるのであれば、BNP値は通常みられる程度であり、カテーテル検査が必要というほどのことはないと思います。
3.最近、息切れがするというのは、レントゲン検査などでは異常がないのであれば、おっしゃるように加齢のためということも考えられます。

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