心房細動の薬物治療とカテーテル治療
15年前から心房細動で、2年ほど前まではシベノールとワソランを飲んでいましたが、現在はタンボコール、ワソラン、バイアスピリンを服用しています。しかし、改善されないようなので、カテーテル治療も考えています。心房細動の治療法として、現在の薬物治療でよいのでしょうか、カテーテル治療を受けるべきでしょうか。それぞれの治療法について、教えてください。
回答
心房細動を薬で治療するには、レイト・コントロールという行き方と、リズム・コントロールという行き方とがあります。レイト・コントロールとは心房細動になったままで、心臓の興奮の頻度を抑制し、日常生活に支障がないようにするという治療法です。ワソランはそのような意味で用いられています。リズム・コントロールというのは、心臓興奮のリズムを正常な洞リズムに維持する治療法であり、タンボコールやシベノールはこのような目的で使われている薬です。心房細動では心房内に血栓を作りやすいので、血栓予防薬が必要です。バイアスピリンはこのような意味で使われている薬です。レイト・コントロールにしても、リズム・コントロールにしても、ほかにたくさんの種類の薬があります。効かなくなったようであれば、薬を変えればよいと思います。
カテーテル治療とは先端に電極がついたカテーテルを心臓内に挿入して、心房細動の起源とおぼしい部位を焼灼する方法です。しかし、心房細動の場合には、カテーテル治療の成功率はまだ低く、60?70%程度の成功率です。以上、この程度の知識をもった上で、担当医に相談なさるとよいと思います。