心房細動は治らないのか
1年半ほど前に心房細動と診断され、もう元に戻らないといわれました。
本当にそうなのでしょうか。何とか治したいと考えています。
最新の情報をお願いします。
回答
心房細動には発作性、持続性、慢性の3つの種類があります。
発作性は数日続いて回復する心房細動で、慢性はいつも続いているもの、持続性は両者の中間で、慢性と思っていると、いつの間にか戻っている、というような場合です。
病院で、もう戻らないといわれたのは、慢性心房細動であると診断されたためでしょう。慢性心房細動では、心拍数を調節して、症状が起こらないように工夫し、一方では心臓内に血栓ができて、脳梗塞を起こしたりしないように、血液の凝固性をコントロールします。このように診断された場合には、リズムを回復させるという努力はしません。
しかしながら、あなたさまの場合は患者として、リズムを治すことをご希望です。慢性と思っていると、持続性であったということもありますので、あえてのご希望ならば、挑戦してみてもよいと思います。
このためには、まず、電気ショック治療を行って、一旦、洞リズムに戻します。そして、その上で、薬物療法、あるいはカテーテル・アブレーションを行い、洞リズムの維持を試みます。手間がかかり、日数がかかり、しかも、うまく行かないこともある方法ですが、試みてみなければ、効果はわかりません。