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左脚ブロックが出たのは、心房細動の薬の副作用か

63歳 男性
2004年8月12日

63歳になる父親の件です。昨年1月頃、発作性心房細動という診断で、バファリンとシベノールを処方されましたが、継続服用しないまま、昨年、6月に心原性脳血栓症で倒れ、一時、入院しました。入院中、心電図検査、カテーテル検査を行い、慢性心房細動、軽微な左脚ブロックという診断がなされました。当時、主治医より、除細動器による心房細動の除細動を進められましたが、薬物療法を希望し、サンリズムを処方されました。それにより、その後、心房細動は抑えられているようです。そこで、ご相談なのですが、最近、心電図検査にて、左脚ブロックがみられるといわれるようになりました。サンリズム服用以前は、心電図には見られませんでした。
1)サンリズムの服用以前は、カテーテル検査でしか発見されなかった程度の左脚ブロックが、最近は、心電図でも見受けられるようになりました。これは、薬の副作用なのでしょうか?このまま、服用を続けて、左脚ブロックが進行してしまう恐れはないのでしょうか?完全房室ブロックへ移行しやすくなったりしないのでしょうか?
2)ワルファリンを服用しているので、心房細動発現中に患者本人が苦痛に感じないようだったら、サンリズムを服用する必要はないのではないかと思いますが、いかがでしょうか?例えば、この循環器科の主治医より処方されたサンリズムは、心房細動を止めることが目的で、患者の体の負担や寿命を短くするなどの考慮がなされていない気がしましたので、お教えてください。

回答

1)左脚ブロックが生じたのは薬の副作用ではなく、おそらく身体の自然経過で生じたものと思います。サンリズムの副作用として稀に房室ブロックの生ずることはありますが、この場合は上と異なり医師の判断によって薬を中止すれば元に戻るものです。
2)発作性心房細動に対してサンリズムを投与するのは発作の予防と、発作が起こったときの治療が目的です。心房細動が発作性でなくなり、慢性になってしまったときには、ほかの薬に変えることになりますが、発作に対する効果のあるうちは続けたほうがよいと思います。サンリズムは副作用の比較的少ない薬であり、体に負担をかけたり寿命を短くするようなことはありません。

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