知って役立つ血圧の話
2014年11月17日 健康診断高血圧・低血圧
知って役立つ血圧の話
朝日生命成人病研究所名誉所長 藤井 潤
血圧の左右差
右腕で測った血圧は左腕で測った血圧よりもやや高いといわれますが、その差はわずかです。初めて血圧を測るときには右腕と左腕と両方で測ってみますが、著しい左右差がなければ以後は片方だけでよいでしょう。
左右の血圧を測るときにどちらを先に測るか、すなわち順序効果があるかどうかを検討した結果では、明らかな順序効果はありませんでした。1,307名の患者さんについて右腕の血圧と左腕の血圧の差を調査したことがあります。20~39歳の年齢の患者さんでは、血圧正常者で平均1.9mmHg、高血圧者で平均3.7mmHgだけ右腕の方が左腕より高値でした。
日常生活における血圧の変動
日常生活の中には血圧を上昇させる要因がいろいろあります。表1は、腕の動脈に細い管を入れて日常生活中の血圧を連続的に記録した秋田県立脳血管センターの研究です、この方法ですと血圧の主観的上昇も忠実に記録することができます。咳や排便時には血圧が著明に上昇するのが分かります。
表1にはありませんが、運動をすると血圧が上昇します。体操やランニングのような運動では収縮期血圧は上昇しますが、拡張期血圧の上昇は軽度です。一方、腕相撲とか握力テストなど、体を動かさない運動では収縮期血圧とともに拡張期血圧も上昇します。
血圧の日内変動と季節変動
血圧は各種の要因で変化するほか、睡眠中は低く起床すると高くなり、日常生活している間は睡眠中と比べて高いレベルです。睡眠中は低く日常生活が高いという血圧の変動は24時間、すなわち1日を周期とする変動ですので、血圧の日内変動と呼びます。図1のように日内変動は正常血圧者でも高血圧でもみられます。
日内変動とは別に、血圧にはもっと周期の長い変動もあります。それは春から夏にかけて低く、秋から冬は高いという変動で、季節変動と呼ばれます。一口で言えば冬場に高くなる変動です。図2は典型的な季節変動がみられた患者さんの記録です。降圧剤での治療を増量して血圧をコントロールすることがあります。
右腕で測った血圧は左腕で測った血圧よりもやや高いといわれますが、その差はわずかです。初めて血圧を測るときには右腕と左腕と両方で測ってみますが、著しい左右差がなければ以後は片方だけでよいでしょう。
左右の血圧を測るときにどちらを先に測るか、すなわち順序効果があるかどうかを検討した結果では、明らかな順序効果はありませんでした。1,307名の患者さんについて右腕の血圧と左腕の血圧の差を調査したことがあります。20~39歳の年齢の患者さんでは、血圧正常者で平均1.9mmHg、高血圧者で平均3.7mmHgだけ右腕の方が左腕より高値でした。
日常生活における血圧の変動
日常生活の中には血圧を上昇させる要因がいろいろあります。表1は、腕の動脈に細い管を入れて日常生活中の血圧を連続的に記録した秋田県立脳血管センターの研究です、この方法ですと血圧の主観的上昇も忠実に記録することができます。咳や排便時には血圧が著明に上昇するのが分かります。
表1にはありませんが、運動をすると血圧が上昇します。体操やランニングのような運動では収縮期血圧は上昇しますが、拡張期血圧の上昇は軽度です。一方、腕相撲とか握力テストなど、体を動かさない運動では収縮期血圧とともに拡張期血圧も上昇します。
血圧の日内変動と季節変動
血圧は各種の要因で変化するほか、睡眠中は低く起床すると高くなり、日常生活している間は睡眠中と比べて高いレベルです。睡眠中は低く日常生活が高いという血圧の変動は24時間、すなわち1日を周期とする変動ですので、血圧の日内変動と呼びます。図1のように日内変動は正常血圧者でも高血圧でもみられます。
日内変動とは別に、血圧にはもっと周期の長い変動もあります。それは春から夏にかけて低く、秋から冬は高いという変動で、季節変動と呼ばれます。一口で言えば冬場に高くなる変動です。図2は典型的な季節変動がみられた患者さんの記録です。降圧剤での治療を増量して血圧をコントロールすることがあります。
2014.11.17掲載