心臓手術を乗り越えるための3条件
2014年01月15日 手術等運動
心臓手術を乗り越えるための3条件
名古屋ハートセンター心臓血管外科部長 北村 英樹
手術を乗り越えるための条件は3つであり厳しくありません。
①深呼吸ができて、 ②食事ができて、 ③歩ける
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人は寝ていると、肝臓や腸管などの内臓で肺が圧迫され、肺の動きが制限されるため肺が縮んでしまいます。息を吸う際にお腹を膨らます“腹式呼吸”を意識し、口をすぼめて吐く練習をします。呼吸練習器具を使えば更に効果が増します。また、首や肩をストレッチしておきましょう。この深呼吸練習で術後の合併症が15%下がります。
②食事ができる
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食べることが出来ないと、全身・傷の回復が遅くなり、免疫力が下がってしまいます。食事は、塩分控えめで、たんぱく質を多く採るよう心がけてください。特に鳥(ササミ)や魚(マグロ・カツオ)がお勧めです。
③歩ける
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歩けないと、肺は縮んだままとなり、腸の動きも悪くなり食欲が出ません。
歩く練習は、20分以上を目標に歩きましょう。スピード・程度は、人と会話ができる状態がひとつの目安です。また、可能であれば、爪先立ちやスクワットも効果的です。歩くことが難しい場合には、椅子に座って、もも上げやひざ伸ばしをすることで、足の筋肉を鍛えることができます。
呼吸練習器具
歩くための筋肉の鍛え方
2014.1.15掲載