メディア・医療関係者向け
メールマガジン 第224号
HEART WEB NEWS for Media No.224
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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS for Media 第224号】2024年4月1日発行(月刊)
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【目次】
トピック:循環器病後のリハビリテーション
雑誌「心臓」3月号巻頭特集:これでいいのか循環器内科の放射線防護
ドクターのつぶやき:医療界におけるAI
循環器病予防eラーニング講座ご案内
ご寄附のお願い
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【トピック】
循環器病後のリハビリテーション
2024年3月20日(水・祝)に、市民公開講座「循環器病後の豊かな生活を目指して:脳卒中・心臓病後の維持期・生活期リハビリテーションと社会生活」(主催:厚生労働科学研究費補助金「循環器病の慢性期・維持期のリハビリテーションの有効性の検証のための研究」班、榊原記念財団、日本心臓財団)がオンラインにて開催されました。
循環器病(心臓病・脳卒中)は日本人の死亡原因の約1/4を占め、また要介護・要支援の原因の約1/5を占める、血管の病気です。日本人の健康寿命を延伸し、健康な社会生活を営むために「循環器病対策基本法」が2018年に制定され、2019年に施行されました。また、それに基づいた基本計画が策定され、各都道府県で地域の実情に合わせた「推進計画」が策定されています。
循環器病に罹患した場合には、リハビリテーションを継続することが再発予防に大変重要なことが研究でわかっています。このリハビリテーションは、単に適切な運動をすることだけでなく、個々の患者さんに合った食事や生活習慣、服薬指導、心のケア、就労支援などさまざまなことを包括して支援するプログラムであり、医師、看護師、理学療法士、管理栄養士、臨床心理士、社会福祉士、医療事務など多職種が患者さんやご家族をサポートします。
とくに働くことは生きがいにもなり、また定年後も就労を続けた人と無職の人では死亡や認知機能の低下が少ないという研究データもあります。循環器病罹患後、治療と仕事の両立支援のために、医療機関と患者さん(ご家族)、企業を円滑に繋ぐための両立支援コーディネーターが産業保健総合支援センターにおります。こうした支援を活用すると個人の病後の状態を踏まえた適切な労働が可能になります。
ご自身のセルフモニタリングで日常生活を正しく管理することも重要です。バランスの良い食事を心がけ、規則正しい生活をしましょう。先般、厚労省から飲酒に関するガイドラインが出て話題になりましたが、健康のためには1日当たりの純アルコール摂取量は20g程度(ビール1缶350ml強)にとどめることが推奨されています。そのほか、継続的なリハビリテーションには、患者さん用パンフレット「心血管病の外来心臓リハビリ終了後の手引き~健やかな生活を続けるために~」(https://cardiac-rehab.jp/)をご参考にしてください。
下記サイトもぜひご参考してください。
「はじめよう、つづけよう 心臓リハビリテーション」
https://heart-rehab.jp/
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【雑誌「心臓」特集のお知らせ】
☆「心臓」が2020年1月号より、大幅にリニューアルされています。今までの特集や投稿論文のほか、循環器内科医・心臓外科医の海外留学の現状を綴った連載や、循環器医が知っておく最新のエビデンスなど、魅力的なコンテンツが掲載されています。
☆「心臓」掲載投稿論文は、日本循環器学会認定循環器専門医の研修単位を3単位取得できます。皆様の投稿をお待ちしております。
現在販売中の「心臓」3月号の特集は、「これでいいのか循環器内科の放射線防護」(企画:片岡明久・帝京大学循環器内科准教授)です。インターベンション治療の発展により幅広い循環器領域で放射線が利用されるようになってきました。2021年に日本循環器学会のガイドラインが改訂されましたが、現場ではまだ多くの課題があると言われております。本号では医療従事者の職業被ばくについて最新の情報を特集しています。
次号4月号(4月15日発売)の特集は「循環器領域におけるCT新時代」です。
https://www.jhf.or.jp/pro/shinzo/new_con.html
「心臓」ホームページ
https://www.jhf.or.jp/shinzo/
好評連載「HEART@Abroad 番外編
海外から日本に留学中の医師から見た日本と海外の違い(PDF)
https://www.jhf.or.jp/pro/shinzo/img/vol55_2.pdf
J-Stage「心臓」バックナンバー
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/shinzo/-char/ja/
☆「心臓」は、日本循環器学会との共同発行です。ご支援いただくための教室賛助会員・病院賛助会員を募集しています。詳細は本誌をご覧ください。
「心臓」の購読・広告に関するお問い合わせ
https://www.jhf.or.jp/shinzo/pur-ad.html
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【ドクターのつぶやき】
医療界におけるAI
生成系AIの利用は急速に進んでおり、これは医療界においても同様である。特に診断学においては、既にベテラン医師に劣らない様である。CTやMRI画像の診断報告書が放射線医師より返却されるには数日掛かっていたが、生成系AIに夜間も働かせば1日以内に返信が来る。唯し、現在のChat-GPT系ではAIが「自信満々に間違える、時には嘘をつく」ところがあるので、現在では医師の最終チェックが必要であるが、将来的には診断学に携わる医師の方向性は変わってゆくだろう。
膨大な医学系ガイドラインに従った治療法の選択もAIが示してくれるが、各個体で異なる副作用を考慮して治療方針の変更を柔軟に行う判断は、当面、医師の仕事だろう。この様に考えていると、今「医師の働き方改革」に慌てなくてもAIの利用で自然に削減できる部分も多い気がする。
先日、テレビで外国製の人型ロボットの話を見たが、31か国語を話し、理解し、日本語で話しかけると、日本語で返事していた。その女性ロボットは感情も示し、是なら笑み、否なら困った顔をする。彼女は感情は知識の集積に基づいて判断し表現すると答えていた。筆者もこんなロボットと一緒に暮らしてみたい。
3月13日には欧州連合(EU)でのAI法が成立したとの報告がされたが、AIによる不正を素早く見破るAIの開発も必要だろうな。(S.K.)
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【循環器病予防eラーニング講座ご案内】
このeラーニング講座では、(一社)日本循環器病予防学会主催の日本循環器病予防セミナー※1、保健指導レベルアップセミナー※2で行われた講義内容を中心に、循環器病予防の疫学研究や臨床研究、また保健指導に関する講義が配信されています。
高い評価を受けている本eラーニング講座ですが、さらに学習しやすい講座をめざして講義が見直され、学習効果の高い厳選された42講義で2024年3月29日にリニューアルスタートしました。
第一線で活躍される先生方の講義を通して、予防ガイドラインの根拠となるエビデンスがどのような研究計画を経て得られるのか、どのように理解すればよいのかが理解できる、また、循環器病予防の知識を保健指導に活かすことができる内容構成となっています。
登録、視聴は無料ですのでぜひご活用ください。
<eラーニング講座のご案内>
https://www.doumyaku-c.jp/elearning/JACD/no32-seminar.html
(配信:一般社団法人スマートウエルネスコミュニティ協議会)
※1 日本循環器病予防セミナー
主催:一般社団法人日本循環器病予防学会
共催:公益財団法人日本心臓財団
http://www.jacd.info/yobou-seminar/index.html
※2 保健指導レベルアップセミナー
主催:一般社団法人日本循環器病予防学会
http://www.jacd.info/hokenshidou-seminar/index.html
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【ご寄附のお願い】
日本心臓財団は皆様の寄附により支えられております。
https://www.jhf.or.jp/kifu/
○どなたでも100円からクレジットカードで寄附ができます
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○ソフトバンクのスマホをご利用の方は携帯料金と一緒にご寄附ができます
https://ent.mb.softbank.jp/apl/charity/sp/select.jsp?corp=298
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日本心臓財団HEART WEB NEWS
発行:日本心臓財団
https://www.jhf.or.jp/
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