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メールマガジン 第188号

HEART WEB NEWS for Media No.188

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS for Media 第188号】2021年4月1日発行(月刊)
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【目次】
 トピック:心不全とはどんな病気?
 セミナー情報
 雑誌「心臓」3月号巻頭特集「川崎病 最近の進歩」
 ドクターのつぶやき:新型コロナウイルス対策と日本の低迷
 事務局移転のお知らせ
 ご寄附のお願い

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【トピック】

 心不全とはどんな病気?

 心臓は通常1日で約10万回、収縮と拡張を繰り返して全身の血液を循環させており、いわばポンプの働きをしています。収縮する働きが低下すると、全身に血液を十分に送れなくなり、拡張する働きが弱くなると心臓に血液が戻りにくくなるため、からだに水分が溜まるようになります。

 心臓が全身に送り出せる血液が少なくなると、疲れやすくなったり、手足が冷たく感じるようになります。体に水分がたまると足がむくんだり、肺に水がたまると呼吸が苦しくなったり、息切れするようになります。
 また心臓が十分な血液を送り出すために収縮と拡張の回数を増やすと脈が早くなり、ドキドキと動悸を感じるようになります。体を横にすると、全身の血液が一気に心臓や肺に戻ってくるので、心臓の負担が増えてしまい、呼吸が苦しくなったり、咳が出たりすることがあります。

 心不全は高齢者に多く、高齢化が進むわが国では、さらに患者さんは増加することが予想されるので、心不全パンデミックという言葉を使って警鐘を鳴らしています。
 心不全の原因は、心筋梗塞や狭心症、不整脈、弁膜症、心筋症や先天性心疾患といった心臓の病気です。心臓病があるとポンプとしての働きが低下し、心不全を起こしやすくなります。また、高血圧の人も心臓に負担がかかるので心不全になりやすいことがわかっています。
 心臓病や高血圧の人だけでなく、糖尿病や脂質異常症など生活習慣病がある人も動脈硬化が進んで心筋梗塞や狭心症になりやすいので注意が必要です。そのほか高齢の方やタバコを吸う方、貧血の方も注意が必要です。

 心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気、と言われています。
 心不全になると5年間で約5割の人が亡くなるという報告があります。また、日本人の死亡原因を見ると心臓病はがんに次いで2番目に多く、心臓病の中でも心不全が最も多く、年間8万人以上の方が亡くなっています。

 心不全を一旦発症すると慢性化し、元の状態に戻ることは難しく、場合によっては突然死を起こします。また、徐々に状態が悪くなり、重症化して再入院を繰り返すことになります。しっかり治療し、重症化を抑えることが重要です。

*もっと詳しく知りたい方は、「心臓病をよく知ろう~専門医によるビデオ講座」(制作:日本心臓財団・バイエル薬品)をご覧ください。
 https://www.jhf.or.jp/longevity/

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【セミナー情報】

 □■循環器病予防に取り組む若手研究者のための実践講座
 第33回日本循環器病予防セミナー

 テーマ:循環器病予防のためのリスク因子と生活習慣の改善目標を社会環境から
     考える ―疫学の基礎知識をもとに公衆衛生の課題に取り組む応用編―

 今回はWeb形式でグループワークを中心に週末のみの計4日間で開催されます。
 例年の合宿形式では業務のご都合などで申し込みを見合わせていた方にも参加し
 やすいプログラムとなっております。

 ・会期: 2021年7月31日(土)、8月1日(日)、8月21日(土)、8月22日(日)の4日間
 ・開催方法: Web開催
 ・定員:42名
 ・共催:日本心臓財団

 *詳細・申込みは日本循環器病予防学会ホームページを参照ください。
  http://www.jacd.info/yobou-seminar/33seminar

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【雑誌「心臓」特集のお知らせ】

☆「心臓」が2020年1月号より、大幅にリニューアルされました。今までの特集や投稿論文のほか、循環器内科医・心臓外科医の海外留学の現状を綴った連載や、循環器医が知っておく最新のエビデンスなど、魅力的なコンテンツが掲載されています。

☆「心臓」掲載投稿論文は、日本循環器学会認定循環器専門医の研修単位を3単位取得できます。皆様の投稿をお待ちしております。

 現在販売中の「心臓」3月号の特集は、「川崎病 最近の進歩」(企画:住友直方先生・埼玉医科大学国際医療センター教授)です。1967年に川崎病を発見し、昨年逝去された川崎富作先生の長年の夢は、川崎病の原因の究明とそれに基づく予防法や治療の確立でした。残念ながら現在もその真の原因はわかっていませんが、長年蓄積された研究成果によって病態は徐々に明らかになり、診断や治療の進歩に結び付いています。本号では病態・診断・治療について最新の情報を掲載しています。さらに、新型コロナウイルス感染で報告された川崎病類似の小児多臓器炎症症候群(MIS-C)についても言及されています。
 次号4月号(4月15日発売)の特集は「大動脈解離:治療の進歩と今後の展望」です。

 https://www.jhf.or.jp/pro/shinzo/new_con.html

 「心臓」ホームページ
 https://www.jhf.or.jp/shinzo/

 心臓編集室
 https://www.jhf.or.jp/shinzo/inquire.html

 J-Stage「心臓」バックナンバー
 https://www.jstage.jst.go.jp/browse/shinzo/-char/ja/

☆「心臓」は、日本循環器学会との共同発行です。ご支援いただくための教室賛助会員・病院賛助会員を募集しています。詳細は本誌をご覧ください。
 
 「心臓」の購読・広告に関するお問い合わせ
 https://www.jhf.or.jp/shinzo/pur-ad.html

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【ドクターのつぶやき】
 
 新型コロナウイルス対策と日本の低迷

 新型コロナウィルスの蔓延により3密を避けて外出を制限し、自宅での生活を余儀なくされている状態が既に1年も続いています。家族や友人たちと集う機会は制限され、国民の多くは運動不足や欲求不満でストレスが溜まっている状態です。
 高齢者施設に入居しているお年寄りは家族と長期間面会ができない日々に寂しさで胸を痛めています。また公園の多くが閉鎖され、遊び場を失った子供たちは家で過ごす時間が増え、体力・知力は低下しがちです。

 後手後手のコロナ対策に対する政治家のリーダーシップに期待できないのは残念です。それでも欧米に比べて日本の感染者数・死亡数が少ないのは、国の要請をきちんと守る真面目な国民性と、医療従事者の努力の賜物のおかげだと思います。決して政治家の手腕が欧米に比べて優秀だからではないでしょう。
 政治主導の感染対策は一定期間を厳格に施行することが重要だと思います。アンケート調査によると、東京オリンピック・パラリンピックの開催を現状では国民の過半数は否定的な意見のようです。IOCは放映権の収入を得るためか開催を積極的に主張していますが、開催国の過半数の国民の支持が得られないのは問題です。開催する時は安心できる万全の感染症予防対策が不可欠です。

 最近、日本の低迷が少し気掛かりです。霞が関の官僚の指導力低下が原因の一つかも知れません。従来、霞が関の官僚は国を立て直す気概と自信で輝いておりましたが、いつの間にか官邸に対する忖度で仕事をするようになっています。官僚が公文書を書き換えるなど民主主義国家ではとても考えられない恥辱です。元来、官僚は最も頭脳明晰な集団で、社会に尽くす組織として国民から一目置かれる存在でした。しかし現在は官邸に人事権を掌握され正義を貫くことができない状態のようです。
 官僚に能力を如何なく発揮してもらうには政治改革が必要です。そのためには選挙で立派な政治家を選ぶしかありません。今年は国政選挙もあり絶好の機会です。(C.T.)

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【事務局移転のお知らせ】

 日本心臓財団事務局が昨年12月7日より、下記に移転いたしました。
 (電話番号、ファクシミリも変更になりました)
 
 〒101-0047
 東京都千代田区内神田2-7-10 松楠ビル6階
 TEL:03-5209-0810 FAX:03-5209-0830

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【ご寄附のお願い】

 日本心臓財団は皆様の寄附により支えられております。
 https://www.jhf.or.jp/kifu/

 ○どなたでも100円からクレジットカードで寄附ができます
  https://ent.mb.softbank.jp/apl/charity/sp/creditSelect.jsp?corp=298
 
 ○ソフトバンクのスマホをご利用の方は携帯料金と一緒にご寄附ができます
  https://ent.mb.softbank.jp/apl/charity/sp/select.jsp?corp=298

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 発行:日本心臓財団
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