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一般向けメールマガジン 第229号

HEART WEB NEWS No.229

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第229号】2024年9月1日発行(月刊)
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【目次】
 トピック:"しなやか"な血管と生きる
お知らせ:ACジャパン支援広告キャンペーン
 イベント情報:健康ハート・シンポジウム2024
 ドクターのつぶやき:徘徊するスマホゾンビ
 ご寄附のお願い

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【トピック】

 "しなやか"な血管と生きる

 2024年5月11~12日に開催された第60回日本循環器病予防学会学術集会(会長:大久保孝義 帝京大学教授)において、市民公開講座「"しなやか"な血管と生きる」(共催:日本心臓財団)がウェブ公開されています(配信期間:2024年5月7日~2025年1月6日)。
 日本心臓財団ホームページでは、その内容を記事にして公開いたしましたので、ご紹介いたします。

 日本人の死亡原因の第1位はがん、第2位は心臓病、第3位は脳卒中です。しかし、心臓病と脳卒中を心血管病として合わせると、がんより多くなります。そして、心臓病と脳卒中のほとんどは動脈硬化が原因です。ですから、すこやかに生きる(健康寿命の延伸)には、動脈硬化の予防が非常に重要となります。
 動脈硬化とは、動脈の血管が硬くなって弾力性が失われた状態、すなわち、しなやかでない血管です。

 心臓は収縮期に血液を動脈から全身に送り出しますが、拡張期には血液を送り出しません。そのままだと、全身の臓器に血液が流れたり流れなかったりしてしまいます。しかし、心臓から出た血液のおよそ半分は太い動脈にストックされて、拡張期には動脈からストックした血液を全身に送り出しているのです。
 動脈が硬くなって弾力性が失われると、収縮期に動脈に十分な血液がストックされないため、拡張期に血液の供給が少なくなり、全身の臓器、特に心臓(冠動脈)への影響は大きく、心臓の筋肉の酸素不足、栄養不足が起こります。その結果、心不全を起こしやすくなります。

 また、心臓からの血液を送り出す圧力はとても大きく、しなやかな血管はこの圧力をうまく吸収していますが、しなやかでない血管は、この圧力を十分吸収することができず、末梢の、特に血液の流れの豊富な脳や腎臓の血管にこの圧力が直接ぶつかってしまうため血管の障害が起こり、認知症や腎臓病の発症につながります。

 では、動脈硬化を起こさない、進行させないためには、どうしたらよいでしょう。血管が詰まらない、しなやかであるためには、好ましい生活習慣(禁煙、節酒、運動、適正体重維持、減塩)の維持が重要です。

 詳細は、日本心臓財団ホームページ「"しなやか"な血管と生きる」をご参照ください。
 https://www.jhf.or.jp/topics/2024/008354/

 第60回日本循環器病予防学会学術集会市民公開講座(オンライン)
 https://www.ksi21.com/jscdp60/index12.html
 ★どなたでもご視聴できます
 ★配信期間2024年5月7日~2025年1月6日

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【お知らせ】

■ACジャパン支援広告キャンペーン

 日本心臓財団では、7月よりACジャパン支援広告キャンペーンによる「心房細動の早期発見:なかやま、検脈!」をTV・ラジオCM、新聞広告等で展開しています。
 皆さんに、脳卒中や心不全の原因となる心房細動という不整脈を知っていただき、家庭での検脈と継続的な検診による早期発見を心がけていただけますと幸いです。

 広告の映像は、こちらからご覧いただけます。(ACジャパン ホームページ)
 https://www.ad-c.or.jp/campaign/support/support_04.html

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【イベント情報】

■健康ハート・シンポジウム2024
 ほめてあげよう 自分のハート スポーツがもたらす健康ハート

日 時:2024年9月29日(日)15:00~17:00
会 場:仙台国際センター会議棟2階 大会議室 萩
    オンラインでも同時開催
費 用:無料

現地参加・ウェブ視聴ともに事前申し込み制(詳細、お申し込みは下記から)
https://www.kenko810.com/event2024/entry/symposium/

【第1部 講演】
講演1 「心不全を予防しよう」
講演2 「怖い不整脈、怖くない不整脈」
講演3 「心筋梗塞にならないために」

【第2部 対談】
ゲスト:澤穂希さん(元サッカー女子日本代表)
「澤さんと一緒に"心活"で健康ゴール!」

【第3部 パネルディスカッション】
パネリスト:澤穂希さん、地元スポーツ指導者さん他

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【ドクターのつぶやき】
 
 徘徊するスマホゾンビ

 電車の中でスマホを見つめっぱなしの人が益々増え、80~90%はいるのではないか。満員の車内でもスマホを手放さず、最近は,小学生と思われる子供達もスマホを見つめている。何故そんなにメールやSNSをチェックしなければならないのか、何がそんなに面白いのか、ガラ携世代のおじさんには分からないが、やはりスマホ依存症なのだろう。

 座席に座ると、直ぐにスマホを取り出して見始め、ほとんどの人が降りるまで見続けている。降りる時にも、スマホを片手に握り続ける人も多く、時にはスマホを見ながら電車を降りる。依存症も「座りスマホ」から「歩きスマホ」まで幅広い。スマホを見つめて下を向き、よろよろと歩く様はゾンビに喩えられ、「スマホゾンビ」と呼ばれている。英語でも「Smartphone Zombie」と呼ばれ、日本の「パソコン」「スマホ」のような短縮語が海外でもあるとは知らなかったが、その短縮語「Smombie(スモンビー)」が、ドイツで2015年に若者の新語・流行語に選ばれたそうだ。

「スマホゾンビ」は、時には階段もスマホを見ながら降りて行くし、イヤホンで周辺の音を遮断している場合もあり、危険この上ない。車運転中のスマホでの通話、画像注視などの「ながらスマホ」は、道交法で禁止されているし、自転車運転中も罰則が強化された。我が国は「スマホゾンビ」に厳しいが、海外では違う動きもあるようだ。ソウルや香港では、横断歩道の待機地面にLEDライトが埋め込まれていて、信号に同期して緑色や赤色に変わり、顔を挙げないゾンビも信号を気付きやすくしている所があるという。ヨーロッパにも、歩道に「歩きスマホ」専用レーンを設けているところがあるそうだ。

 スマホゾンビに何ら抵抗なく育つ人達には、どのような未来が待ち受けているのであろうか。未来のコミュニケーションでは何が大切なのか、ゾンビの方が多い社会とはどんな景色なのか、歳をとったゾンビの目や耳はどうなっているのか、疑問は尽きない。スマホとの共存は避けられないが、どのような社会を目指すのか、悩み考えるべき問題であろう。(T.Y.)

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 ○ソフトバンクのスマホをご利用の方は携帯料金と一緒にご寄附ができます
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