一般向けメールマガジン 第195号
HEART WEB NEWS No.195
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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第195号】2021年11月1日発行(月刊)
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【目次】
トピック:日本循環器協会のご紹介
ドクターのつぶやき:よい患者になるということ
ご寄附のお願い
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【トピック】
日本循環器協会のご紹介
日本の循環器分野においては、これまで長い間、学術研究、医療の発展を担う日本循環器学会と、その学会支援や若手研究者育成、そして国民への啓発活動を担ってきた日本心臓財団が活動してきました。
ここに、本年5月10日、新たな団体として、日本循環器協会が設立され、今後は、3つの団体が協力して、日本の循環器病の予防と克服によって、健康長寿社会の実現を目標に活動していくことになります。
日本循環器協会の理念は、「患者」「医療者」「企業」を結ぶ架け橋となることです。そこには7つの柱が掲げられています。
1つ目は、日本心臓財団や日本循環器学会と協力した国民への予防啓発活動です。8月に実施された「健康ハートの日」には、コロナ禍で今までのような健康イベントの開催ができない中、インターネットを使った小中学生向けの夏休み自由研究応援企画「すごいぜ心臓」や、医療従事者向けの「健康ハート・シンポジウム」、さらには日本循環器協会の得意とするSNSによる情報拡散など、さまざまな活動を行いました。今後は、さらにスケールアップしていくものと期待されます。そして、予防啓発においては、急増している高齢者の心不全予防も重要なテーマになっています。
そのほか、患者団体との連携、患者さんの声を聞き、支援をすること、メディカルスタッフなどの人材育成、急性期から維持期、在宅までのスムースな医療連携、企業や患者団体と協力した調査研究、海外の協会や患者団体との連携、そして産官学の連携などを事業活動として掲げています。これらを「協創」というキーワードのもと、多くの人や団体と協力しながら、新しい事業として実施していくとのことです。
2018年に脳卒中・循環器病対策基本法が成立し、その1年後に施行されました。その後、厚生労働省の中に循環器病対策推進協議会が立ち上がり、循環器病対策推進基本計画ができ、それが各都道府県に発信されました。
こうした国をあげての循環器病対策と連動しながら、日本心臓財団、日本循環器学会、日本循環器協会は協力して、国民を循環器病から守るために活動していきます。
日本循環器協会ホームページ
https://j-circ-assoc.or.jp/
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【ドクターのつぶやき】
よい患者になるということ
コロナ禍のなか、入院する羽目になったことがあった。入院して、病室に入るとベッドに検温表とかかれた表があった。体温だけでなく、三度の食事の摂取程度、排尿、排便の回数も記入するようになっていた。食事は何割いただいたか、を記入するようにと書いてあった。
病気とは関係がないが、高血圧もあることを申告していたために、食塩制限食になっていた。加齢現象というべきか、私の食事量は最近、かなり少なくなってきていた。いつも主食は概ね、2分の1である。したがって、副食の採り方もせいぜい4分の3どまりである。数日、いただいているうちに、気が付いた。この病院の食事はおいしいといわれて定評があるのであるが、食塩制限のない常食はきっと一層、おいしいのであろう、食事の摂り方が少なければ、それだけ、食塩摂取量も少なくなるのだから、常食で出ていても制限食をいただいているのと同じになるのではないか、というわけである。
そこで、担当の看護師にこの理屈を説明したら、担当医を口説いてくれたらしくて、常食にしてくれた。すると、この常食がすこぶるおいしいのである。すばらしい。それはよいのであるが、控えめにキープできなくなり、全部いただきたくなって、困ってしまうようになってきた。この病院は昔から、食事がおいしい、といわれて定評があったのである。
退院後であったが、昔の仲間からある名誉教授の終わりをみとったという報告がきた。この名誉教授は処方された薬を処方通りに服用しないで、勝手に変えてしまうので、いつも困っていた、と添え書きしてあった。たとえ名医であるとしても、患者となったのであれば、担当医の指示に従わなければならない、ということか、と思ったことでもあった。(T.S.)
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