一般向けメールマガジン 第189号
HEART WEB NEWS No.189
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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第189号】2021年5月6日発行(月刊)
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【目次】
トピック:STOP MI(心筋梗塞を予防しよう)
ドクターのつぶやき:コロナ騒動に思うこと
事務局移転のお知らせ
ご寄附のお願い
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【トピック】
STOP MI(心筋梗塞を予防しよう)
心臓病の中でも、心筋梗塞(MI; Myocardial Infarction)は大変怖い病気です。心筋梗塞は心臓の筋肉(心筋)に酸素と栄養を送っている冠動脈という血管が完全に詰まって心筋が壊死してしまう病気で、一旦発症すると約40%の方が死亡します。
しかし、心筋梗塞を発症しても、無事病院までたどり着くことができれば、医学の発達により90%以上の人が助かります。ですから、心筋梗塞を発症した人を助けるためには、一刻も早い救急搬送や、AEDの活用が重要ですが、それでも救命が難しい場合も多くあり、発症を予防することが重要です。
さらに重要なことは、心筋梗塞を患った人の約半数では、心筋梗塞を発症する前に前兆の症状があることです。それは、胸の痛みや圧迫感、腕・肩・歯・あごの痛みなどで、数分から10分程度で完全に消失します。心筋梗塞を発症する前の前兆の時点で異常に気づき、適切な治療を受ければ、心筋梗塞の発症を防ぐことができます。
日本循環器学会では、心筋梗塞には前兆が存在することを広く知ってもらい、前兆を感じた人がみんなすぐに病院へ行くようになることで、心筋梗塞を予防できるように、心筋梗塞の病態やその前兆について、「STOP MI(心筋梗塞)」というキャンペーン活動を行っており、日本心臓財団でもこれを支援しています。
ぜひ一度、「STOP MI(心筋梗塞)」のホームページをご覧ください。
「STOP MI(心筋梗塞)」のホームページ
https://stop-mi.com/
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【ドクターのつぶやき】
コロナ騒動に思うこと
この一年間コロナウイルス感染症の流行は日本人の生活を一変させた。その影響は普段病気とは無関係な老若男女、病気で医療機関に通う患者さんのみならず我々医療関係者にも様々な形で及んでいる。中でも影響が最も心配されるのが高齢者である。
高齢者は感染すると"重症化しやすい"、"死亡率が高い"ことが報道されている。そのために何らかの病気を持つことが多い高齢者では、"病院への通院をできるだけ控える"、"家の外に出るのが怖い"、"マスクをして家の外を散歩すると息が苦しくなってやめてしまう"などの言葉が聞かれる。
高齢者の多くは一人暮らしや核家族で昼間は一人で過ごしている人が多い。そのため人との接触や会話の機会がなくなり、もの忘れや認知症の発症が促進されかねない。また家の中の生活だけでは足腰がさらに弱まり、転倒などからフレイルや寝たきりの生活にもなりかねない。これらの危険を避けるためにはデイサービスなどの施設に通って人との接触・会話・軽度の運動に努める、それがかなわなければ近所の知人2-3人と密にならない人数で集まり会話を楽しむ機会を持つことが勧められる。
外出時にはマスクは必須ではあるが、人通りの少ない場所ではマスクを外して、人が近づいた時にはマスクをつけるようにすれば十分である。機会を見つけてできるだけ家の外の散歩に出ましょう。
高齢者に食事の内容を質問すると、多くの方が"肉はあまり食べずほとんど魚を食べる"と答える。確かに動脈硬化の予防には肉より魚の方が良いが、次の点も大事である。「足腰の筋肉は約50日毎に生まれ変わる。その筋肉を作るには魚よりも肉の方が効果的なので週に1-2回は肉、特に赤身の肉を食べること、そして定期的に運動をすることがフレイルや寝たきりを防ぐことにつながる」。
緊急事態宣言が解除されて間もないにもかかわらずコロナ患者数の増加がほぼ全国的に及んでおり、一部では緊急事態宣言の再発出も繰り返されている。その中で感染者数の増加が抑えられている県がある。それは東京都に隣接する山梨県である。
先日、その山梨県知事がテレビで「山梨方式」とも呼ぶべきコロナ対策を話しておられた。その概略によると飲食店などの営業について、入店客のマスク着用と手の消毒は勿論、店員や店内の消毒・客席の空間と隔離・店内の炭酸ガス濃度測定や店内換気方法等30数項目からなる厳しい遵守項目を専門家からの意見を取り入れて作成し、その基準を満たした店に認定証を交付して、営業時間の延長も許可している。認定証を交付するだけでなく、その後も市の職員が巡回して項目遵守のチェック、客側からの意見・苦情がフィードバックされる仕組みをとっている。
さらに素晴らしいことは、もし店側がこの項目をすべて守りながら、コロナ患者が発生した時には県が責任を持って対処することである。今まで行政側が営業時間短縮やお店が守るべき事項を指示することはあっても、その結果について行政側が責任を持つ通達は恐らく初めてではないかと思われる。
なお、第3波までの流行に際し和歌山県や福井県でも独自の「モデル」で患者数の減少に成功している。今後各自治体が工夫率先して「Withコロナの時代」が1日も早く収束することを願ってやまない。(M.H.)
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【事務局移転のお知らせ】
日本心臓財団事務局が12月7日より、下記に移転いたしました。
(電話番号、ファクシミリも変更になりました)
〒101-0047
東京都千代田区内神田2-7-10 松楠ビル6階
TEL:03-5209-0810 FAX:03-5209-0830
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【ご寄附のお願い】
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