一般向けメールマガジン 第173号
HEART WEB NEWS No.173
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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第173号】2020年1月6日発行(月刊)
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【目次】
新年のご挨拶
お知らせ:まごまごするより、まず検診。
イベント情報
ドクターのつぶやき:御神籤
ご寄附のお願い
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新年のご挨拶 矢崎義雄(日本心臓財団理事長)
明けましておめでとうございます。
新年にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
本年は、日本心臓財団設立50周年となる大きな節目の年になります。
半世紀の間、こうして多くの若手研究者への研究助成と充実した啓発活動を継続してまいることができましたのも、ひとえに皆さまからの多大なご支援と、多くの諸先輩医師の方々のご尽力の賜物でございます。ここに篤く御礼申し上げるとともに、今後もさまざまな活動を展開していきたく存じます。
一つは、一昨年の12月に長年の懸案であった「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他循環器病に係る対策に関する基本法」(脳卒中と循環器病対策基本法)が成立し、昨年12月1日に施行されました。本年はいよいよこの基本法のもと基本計画が策定されて生活習慣病の改善などの予防啓発の推進や救急搬送と治療後のリハビリテーション等の医療施設の充実、疾患登録や研究の推進などが行われ、超高齢社会における国民の循環器病対策が進んでいくものと期待されます。
私どもも関連学会と連携し、予防啓発を中心とした活動を推進して、基本法が目指す国民の健康寿命の延伸に尽力してまいりたいと存じます。
二つは、今年は夏にオリンピック・パラリンピックが開催されることから、スポーツと心臓病に関するシンポジウムを「健康ハートの日」活動の一環として、医療従事者とメディアを招いて日本循環器学会と共催で2月に実施いたします。
国民の4人に1人が高齢者という超高齢社会であるわが国において、今後、明るく活力ある高齢社会を築いていくためには、高齢者の心身機能を健やかに保ち、自立度の低下(フレイル)を予防し、健康寿命を伸ばすことが求められます。それには加齢が最も大きな危険因子となる動脈硬化、さらにはそれに基づく心筋梗塞や脳梗塞などの、生命に直接関わるばかりでなく、日常生活を著しく損う病気を防ぐことが重要です。実際には、加齢以外の危険因子となる糖尿病や高血圧、高脂血症などがあればしっかり治療し、特に、禁煙などの自己管理でコントロールが可能な生活習慣を改善することも大切です。
一方、最近急増しているのが高齢者の心不全です。様々な要因で心臓の機能が低下すると息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなって直接命をおびやかす病気です。この心不全を予防し悪化を防ぐことが重要になってきます。
日本心臓財団は、皆さまが健康を増進して健康寿命を延伸するための予防や病気への対応などについての適切な情報をお伝えする啓発活動を、今後も幅広く展開してまいる所存です。
そして、財団の学術的な活動である循環器病の予防や病因の解明、そして治療や診断法の開発に関する研究助成、若手研究者の海外留学の支援も継続してまいります。
また、循環器専門月刊誌「心臓」を新編集委員長に小室一成先生を迎えて若手の編集委員とともに大幅にリニューアルいたします。循環器医師、専門病院の方々には、ぜひご購読いただけますと幸いです。
このような活動は、全て皆さまからのご寄附があってはじめて実施が可能となります。今後ともよろしくご支援いただきますようお願い申し上げます。
最後に、皆さまにとりまして2020年が、より良き年となりますよう心からお祈り申し上げます。
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【お知らせ】
まごまごするより、まず検診。(ACジャパン&日本心臓財団)
今月よりテレビ、ラジオ、新聞広告を通じて、日本心臓財団の新しいACジ
ャパンの支援キャンペーンが放送されています。
岸部一徳さん演じるおじいさんが孫と遊んでいるうちに・・・
高齢者の心不全を予防するため、とくに治療効果の高い弁膜症の早期発見と
適切なタイミングでの治療を啓発しています。
ACジャパンのキャンペーンの動画ページ(リンク)
https://www.ad-c.or.jp/campaign/support/support_03.html
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【ドクターのつぶやき】
御神籤
私は正月、お宮詣でをして御神籤をいただく。概ね、吉ないしは大吉であるが、ときに末吉があり、凶が出てがっかりした年もあった。戴いた御神籤は持ち帰る。お宮の神木に結び付けて退出するものだ、といわれるのであるが、御神籤のご託宣をしっかり理解するためには身近においておかなければならないという他愛ない事情があるからである。そのためだろうか、いささか御利益に乏しいようには思う。
いただいてまず、見るのは学問である。実は家内にどうだったか、と問われて、えーと恋愛は、と探していたら、まず、学問でしょう、ときめつけられたことがあったのである。でも、今では病気ヤマイの方が大事に思えてきている。
持ち帰るものだから、それがそのまま、たまっていく。ファイルをみたら、平成のはじめ頃からの御神籤が残っていた。
学問は「決心がたりない 勉学せよ」、「目標を早めにさだめよ 努力せよ」、「安心して勉学せよ」、「甘えを捨てて 全力を尽くせ」、などのいずれかに集約されていて、運勢の如何とは関係がないようだった。「怠れば危うし」というのは、私のもっとも気に入りの言葉である。
御神籤をいただく先は、近隣の神社ばかりではない。太宰府天満宮、湯島天満宮、厳島神社など、多彩である。
最近では、川崎大師の御神籤がある。数年前、インターン時代に勤務していた近くの診療所を訪ねるべく、正月も5日になった日に、お大師様にお詣りしたことがあった。大変な混雑だった。本堂では大きく火を焚き上げて4人のお坊さんが読経していた。仏さまであるのに本堂前には大きなお賽銭箱があり、若い人たちがお賽銭を投げ、2礼2拍手1礼の神殿参りをしていた。脇の御神籤コーナーには長い行列があった。籤にはさすがに神様のお告げではなく、志気勤修業(中略)乗船得便風「大師を念じて怠らざれば成功の喜びに満たん」という漢詩があった。
私は御神籤が好きである。私にとって、御神籤は一年の始まりの日に、これからの一年のわが人生に出発進行の合図をしてくれる号砲であり、指針なのである。(T.S.)
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