一般向けメールマガジン 第160号
HEART WEB NEWS No.160
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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第160号】2018年12月3日発行(月刊)
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【目次】
お知らせ
トピックス:心不全手帳が新しくなりました
お知らせ:心臓の「叫び」に気づいてください。
イベント情報
ドクターのつぶやき:芝刈りと柴狩り
ご寄附のお願い
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【トピックス】
心不全手帳が新しくなりました
日本心不全学会が制作・発行している「心不全手帳」が2018年10月に改訂されました。
この心不全手帳は、心不全の患者さんに知っていただきたい病気の知識と、日常生活上の工夫について、とてもわかりやすく書かれています。また、日々の自分の身体の状態を記録することによって体調管理に気をつけるとともに、変化に早く気づいて病院を受診することができるようなっています。
まず、新しいガイドラインに沿って、心不全とはどんな病気であるか、一般の方にもわかりやすく説明されています。
「心不全とは、心臓の機能が悪いために息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなって、生命を縮める病気」であり、「症状がよくなっても、心不全が完全に治ったわけではありません。再び悪化させないように生活習慣に気をつけて、心不全とうまく付き合っていくことが大切」と記載されており、それをわかりやすく理解するためのステージの変化とグラフのイラストが添えられています。
次に、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)という考え方が説明されています。少し言葉が横文字で難しいと思われるかもしれませんが、医療従事者と患者さんが同じ言葉で考えることができるように、あえて医療従事者の間で使用されている言葉を最初に使っています。
アドバンス・ケア・プランニングとは、心不全が悪くなってしまったときや万一のときに備えて、あらかじめ考えをまとめて準備しておくことを言います。がんなどでは告知されると多くの人がそうした場合について考え、医師や家族に自分の意思を伝えますが、心不全の場合には、徐々に悪くなっていくので、今までそのことを考える人があまりいませんでした。しかし、心不全は突然悪化することもあり、話すことができなくなったり、命を落とすこともありえます。また、医学の進歩により、治療方法の選択肢も積極的治療から緩和ケアまでいろいろありますので、日頃から自分の考えや価値観を医師に伝え、一緒に治療目標を考えていくことが大切です。
手帳の後半は、毎日の自分の体の状態をチェックするシートになっています。体重、血圧・脈拍、自覚症状のほか、改訂版では運動の有無や服薬チェックの欄が加えられました。また、メモ欄が大きくなり、その日の出来事を記載できるようになっています。診察時に医師と一緒に見ることで、体の状態の変化と日常生活で起きたことの関連(たとえば旅行に行ったときに血圧や自覚症状に変化があった、など)がわかります。
この新しい手帳は、医療機関で無料配布されますが、数に限りもありますので、入手が困難な場合には、日本心不全学会のホームページから自由にダウンロードすることができます。
記録シートだけダウンロードして追加することも可能です。
ぜひ、ご活用ください。
詳細は
日本心臓財団ホームページ トピックスへのリンク
https://www.jhf.or.jp/topics/2018/007346/
ダウンロードは
日本心不全学会ホームページ 心不全手帳へのリンク
http://www.asas.or.jp/jhfs/topics/shinhuzentecho.html
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【お知らせ】
心臓の「叫び」に気づいてください。(ACジャパン&日本心臓財団)
この7月から1年間、テレビ、ラジオ、新聞広告を通じて、日本心臓財団の新しいACジャパンの支援キャンペーンが放送されます。
今回も、ユニークな内容で、高齢者の心不全を予防するため、とくに治療効果の高い弁膜症の早期発見と適切なタイミングでの治療を啓発します。
ACジャパンのキャンペーンの動画ページ(リンク)
https://www.ad-c.or.jp/campaign/support/support_03.html
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【ドクターのつぶやき】
芝刈りと柴狩り
小学生の孫が桃太郎の話をしていた。おじいさんは山にシバ刈りに、というのは山の畑の草むしりをしていたのだ、という。家内がシバ刈りというのは薪拾いなのだといったら、驚いていた。柴刈りと芝刈りが混同されていたわけである。
辞書をみてみた。柴刈りも芝刈りも同じ刈りを用いているようであった。刈るは「草木を切り取る」の意であり、狩るには「草木を探し求める」の意があるようである。それならば、薪拾いは柴狩りであり、草刈は芝刈りなのだ、と勝手に納得した。
孫は小さい桃に赤ちゃんが入っているわけがない、ともいった。こちらの方の訂正はむつかしいようであった。
柴狩りの話には続編がある。
ある映画を観にいったら、冒頭で鬱蒼とした森林の中、柴を拾う貧民の群があって、それを騎馬警官隊が襲ったのである。この時代、映画の舞台となった欧州の国では落ちている枝も山の持ち主の「所有」であるとする木材窃盗取締り法があったそうである。警官たちの姿は日本の戦時の取締りを髣髴とさせた。
桃太郎のおじいさんは日本の国の人であろう。しかし、もっと、もっと、昔の時代の人なのだから、こういう恐ろしい思いをすることはなかったことだろう、と思ったのだった。(T.S.)
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