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一般向けメールマガジン 第152号

HEART WEB NEWS No.152

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第150号】2018年4月1日発行(月刊)
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【目次】
 お知らせ
 トピックス::大阪宣言「"まごころ"のおくりもの~みんなでつなごう心臓移植」
 イベント情報
 ドクターのつぶやき:人工知能が文書を理解する社会
 ご寄附のお願い

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【トピックス】

 大阪宣言「"まごころ"のおくりもの~みんなでつなごう心臓移植」

 平成30年3月24日、第82回日本循環器学会学術集会(大阪)にて、澤芳樹会長(大阪大学心臓血管外科教授)のもと、心臓移植の推進を掲げた大阪宣言「"まごころ"のおくりもの~みんなでつなごう心臓移植」が日本循環器学会より宣言されました。
 
 1997年に臓器移植法の制定がなされたもののドナー不足は深刻で、2010年に改正され、ドナー数は数倍に増加しましたが、依然ドナー不足である現状は変わりません。
 「終末期医療」の取扱いや提供施設を含めた臓器提供の体制等脳死ドナー提供に関する種々の課題克服に向けた取り組みがさらに必要であるものと思われます。

 今、この歴史的な法制定されてから20年の歳月が過ぎようとしています。日本の移植医療においては、もとより心臓移植を必要とする患者がはるかに多く存在することを鑑みると、心臓移植の普遍的医療に向けたさらなる進歩が必要であり、ドナー不足をいかに社会的に解決するか日本全体が、全国民が受けとめて国家的にその推進を図れるかが今後の移植医療発展の大きな鍵になると思われます。
 そこで、誰の目から見てもわかりやすく「"まごころ"のおくりもの~みんなでつなごう心臓移植」という表現で大阪宣言を宣言させていただき、今後の社会的活動に繋げていくことを願うものです。

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【イベント情報】

 □■PUSHプロジェクト(PUSHコース)
AEDと心肺蘇生法をアニメで学ぶ講習会

 日 時:4月14日(土曜) 13時より約1時間
 場 所:慈恵大学病院外来C棟7階 シミュレーションセンター
 参加費:無料(定員100名・但し事前申込要)
 主 催:NPO法人愛宕救急医療研究会

 慈恵では【PUSHコース】を偶数月の土曜日に新橋本院で定期開催しております。【PUSHコース】は約1時間で心肺蘇生法とAED使用法が学べる簡易コースです。アニメキャラクターのボジョレー君が優しく指導をしてくれますので、小さいお子さんからご参加が可能です。ご家族でご参加もお待ちしております。

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【ドクターのつぶやき】
 
 人工知能が文書を理解する社会

 人工知能が将棋や碁の名人を打ち負かすようになり、医学でもその応用が注目されている。
 すでに病気の症状や所見から診断を推測したり、眼底や内視鏡の写真から画像診断を行うシステムが公表されている。
 しかし人工知能が分析した結果は確定的ではなく、常に確率的な推測である。すなわち一つの選択肢の提示であって、最後は人間が総合的に判断しなければならない。天気予報が確実でないのと同様である。

 人工知能による画像診断が進む一方で、コンピュータはいまだに文章の文脈を読むことを苦手とする。文脈を理解できないと、医療文書に対して人工知能は歯が立たない。
 現在は、人間が手作業でコンピュータの理解できる記号に置き換えているが、そのためにはまず人間自身が文章の意味を理解し、わかりやすくその構造を表現する国語力をもたなければならない。
 こうした努力を続けているうちに、いずれコンピュータにより文章自体を理解できるようになるであろうが、そのときにも人間の書く文章は、きちんと構造化されていなければならない。

 それでは多種多様な文書をコンピュータが理解し、判断する社会とはどのようなものだろうか。そのときに人間はどのような能力を求められるのか。人間がコンピュータを上手に使いこなすにはどうしたらよいのか。
 最近は「計算社会科学」という言葉も使われているが、これらの課題に対応するためにも、日本の教育や科学研究のあり方を考え直す時期が来たと思う。
(R.N.)

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