一般向けメールマガジン 第138号
HEART WEB NEWS No.138
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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第138号】2017年2月1日発行(月刊)
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【目次】
トピックス:禁煙と心血管病予防
ニュースレター:杉良太郎さんが語る心臓弁膜症の治療体験
血管健康くらぶ
AEDサスペンスドラマゲーム
脳卒中・循環器病対策基本法の成立を求める会
イベント情報
特別寄稿:ひょいと立ち上がる、それが独歩の基本(和泉徹)
ご寄附のお願い
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【トピックス】
禁煙と心血管病予防
2016年12月4日に、東京・JPタワーにて日本循環器学会関東甲信越支部主催による第2回心肺蘇生法市民公開講座「生活習慣病から心臓突然死を予防する」が行われました。
今回は、その講演より、山科章先生(東京医科大学教授)による「禁煙と心血管予防」を紹介させていただきます。
タバコには4000種類以上の化学物質が含まれていて、そのうち200種類以上は有害物質です。発がん物質も多く含まれています。
喫煙により血管に悪影響を及ぼす物質もたくさん含まれています。代表的なのが、ニコチン、一酸化炭素、活性酸素です。
ニコチンは血管を収縮させます。一酸化炭素は酸素の250倍も血色素(ヘモグロビン)と結びつく力があるため、ヘモグロビンが酸素と結合できずに、酸素を運べなくなってしまいます。活性酸素は血管を拡げる一酸化窒素(NO)の働きを阻害し、血管の内膜を傷つけて動脈硬化のきっかけとなり、傷ついた内膜から悪玉コレステロールが血管の中に入り込むようになります。
こうした有害物質は、主流煙(タバコを吸っている人が体内に吸い込む煙)より、副流煙(タバコの先から出る煙で、周りの人が吸ってしまう煙)のほうに多く含まれていることにも問題があります。副流煙による有害物質は、吸った人が吐き出した煙や、洋服、絨毯にくっついたものにも含まれています。タバコを吸うことは、自分にとって有害なだけでなく、周りの人にとっても有害なのです。
タバコを吸う人は、吸わない人に比べ、心筋梗塞になる確率が、男性だと3.6倍、女性だと1.4倍になります。突然死は、男性は10.7倍、女性は4.5倍多くなります。
また、家族やオフィスにタバコを吸う人がいると、周囲の人は心筋梗塞になりやすくなり、一日15本以内で1.16倍、15本以上だと1.44倍になります。
それでもタバコを吸いますか。
タバコをやめるとどうなるでしょう。35歳の時にタバコをやめれば、生涯、吸わない人とほぼ同じ寿命になります。つまり寿命が10年伸びます。60歳でやめると、3年延びます。3年は少ないようですが、残りの人生を20年と考えれば、3年は大きいのではないでしょうか。
毎月22日は「禁煙の日」です。
あなたも自分のため、家族のために、禁煙してみませんか。
講演内容を詳しく知りたい方はこちら
http://www.jhf.or.jp/topics/2017/004335/
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【ニュースレター配布】
昨年11月7日に開催したプレスセミナーの内容をダイジェストにしたニュースレターを当日ご来場いただいたメディア向けにメール配信し、ホームページ上にも掲載いたしました。
杉良太郎さんが心臓弁膜症の治療体験を初告白し、東京ベイ・浦安市川医療センター ハートセンター長の渡辺弘之先生に解説いただいたものです。
どうぞご覧ください。
ニュースレター
http://www.jhf.or.jp/news/2017/004337/
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【血管健康くらぶ】
身体よろこぶ動画をシェアしよう!
動脈硬化予防きっかけムービーをフェイスブックにて配信中。
血管健康くらぶのページ
(フェイスブックをやっていなくても観ることができます)
https://www.facebook.com/doumyakuc2/
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【AEDサスペンスドラマゲーム】
皆さん、もうやってみましたか?
日本循環器学会と「減らせ突然死」プロジェクトが制作した、AED・心臓マッサージを楽しく学べるサスペンスゲーム「心止村 湯けむり事件簿」。
ある老舗の温泉旅館で倒れたひとりの男。そこからはじまる命をかけたサスペンスゲーム。 問題を解いていくと、自然とAEDや心臓マッサージの方法が身につくゲーム型のウェブコンテンツです。
AEDサスペンスドラマゲーム
「心止村 湯けむり事件簿」
http://aed-project.jp/suspence-drama/
または「AEDサスペンス」で検索
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【脳卒中・循環器病対策基本法の成立を求める会】
平成18年に「がん対策基本法」が制定され、がんへの対策は進んでいますが、国民の死亡原因として次に多い心臓病、寝たきりの最大原因である脳卒中については、対策が大きく遅れています。
「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法案」の成立を求める会のホームページができました。
ぜひ一度、ご覧ください。
http://www.junkankitaisaku-motomerukai.org/
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【イベント情報】
□■ 第81回日本循環器学会学術集会 市民公開講座
~笑って健康!頭と心~認知症と心臓病
日 時:2017年3月20日(月・祝) 14:00~16:30(受付開始13:30)
会 場:石川県立音楽堂
〒920-0856 石川県金沢市昭和町20-1
参加費:無料
対 象:一般市民 約1500名
主 催:第81回日本循環器学会学術集会、公益財団法人日本心臓財団、
朝日新聞社
後 援:石川県、公益社団法人日本医師会、公益社団法人石川県医師会
(後援は全て予定)
協 賛:第一三共株式会社
プログラム
第1部 講演
講演1 「脳卒中の知識と予防のコツ」
講師:山本 信孝(金沢脳神経外科病院 副院長)
講演2 「不整脈ってなんでなるの?」
講師:林 研至(金沢大学循環器病態内科学 助教)
講演3 「認知症をちゃんと理解していますか?」
講師:山田 正仁(金沢大学神経内科 教授)
第2部 特別講演
「笑いと健康の科学」:三遊亭 白鳥
第3部 事前質問への回答コーナー
司会:
山岸 正和(金沢大学循環器病態内科学 教授)
夛田 浩(福井大学循環器内科学 教授)
パネリスト:
山田 正仁、山本 信孝、林 研至、絹川 弘一郎、三遊亭 白鳥
☆参加ご希望の方は、1)郵便番号、2)住所、3)電話番号、4)氏名(ふりがな)、5)年齢、6)性別をご記入の上、はがき、FAX、またはE-Mailにて下記宛にお申込みください。
複数参加希望の場合は参加者全員の1)~6)をご記入ください。
〒105-8320 港区虎ノ門1-10-5 日土地虎ノ門ビル
(株)協和企画内「第81回日循市民」事務局係
ファクシミリ:03-6838-9229
E-Mail:seminar@kk-kyowa.co.jp
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【特別寄稿】
ひょいと立ち上がる、それが独歩の基本
和泉 徹(新潟南病院/北里大学)
独歩ができる高齢者や超高齢者を何とか増やしたくて、独歩リハビリによるプロジェクトを推進している。お陰で三年が経ち、250人を超える患者さんが参加してくれた。私も随分勉強させて頂いた。感謝、感謝の毎日である。
皆さん、入院や入所を契機に独歩が怪しくなってくる。よくよく聞いてみると既に事前に歩行が覚束ない。その兆候に気が付いておられない。
そこで、三つばかり分かり易いポイントを指摘してみましょう。
まず靴下を履くときに片脚立ちが出来ない。座ったまま履いてしまう。奥様に履かせて貰っている御仁なぞはモチロン論外。高齢者になればなるほどセルフケアが大切。
次は歩くスピード。"私はゆっくり散歩したい"、それはそれで結構。でも時々は努力して早歩きをしてみましょう。あるいは早歩きしているヒトの後を追ってみましょう。ストーカーと見間違えらない範囲内で。目指す秒速は1mである。秒速60cm以下のヒトは独歩のためのリハビリをお勧めしたい。
そして最も大切なポイントが立ち上がり。50cm高の椅子からひょいと立ち上がれますか?20cm高から立ち上がれるヒトは素晴らしい。元気そのもの、壮健な証拠。健康生活が十分楽しめる。立ち上がりが危なかしいようであれば独歩リハビリの適応となる。
スタスタと歩き、お買い物に出掛け、いろんな会合にも参加して、積極的に大笑いしてほしい。そんな高齢者が少しでもこの少子・超高齢社会で増えて欲しい。
近頃の私は、循環器病のことはさておき、患者さんの独歩が気になってしょうがない。変な専門医になり切っている。
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願いいたします。
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