一般向けメールマガジン 第121号
HEART WEB NEWS No.121
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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第121号】2015年9月8日発行(月刊)
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【目次】
TOPICS :9月9日は「救急の日」
NEWS : 禁煙推進学術ネットワークが東京都に再要望書提出
血管健康くらぶ
イベント情報
特別寄稿:高齢者の独歩を守る新しい取り組み(和泉 徹)
ご寄附のお願い
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【TOPICS】
9月9日は「救急の日」
9月9日は「救急の日」です。救急・救命に関するさまざまなイベントが開催されています。厚生労働省・消防庁主催のものとしては、9月6日(日)に、アクアシティお台場3階のアクアアリーナで、東京消防庁による応急手当のデモンストレーションや、日本赤十字社による救命手当講習、「減らせ突然死プロジェクト」によるPUSH講習(ビデオと簡易キットを使った短時間の心肺蘇生講習)、NHK「Let's天才てれびくん:応急手当を学ぼう」などが行われました。
日本では2004年にAEDを市民が使用できるようになって以来、急速に普及しました。平成26年までのAED累積販売台数は約63万台。そのうち一般市民が使用できる市中(PAD)のAEDが51.6万台(81%)を占めています。
ただし、上記の数字はあくまで累積販売台数であり、実際の設置台数とは異なります。各製造会社が把握している廃棄台数を差し引くと約48万台と推計されますが、正確な設置台数とはいえません(平成26年度厚生労働科学研究費補助金「循環器疾患等の救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に関する研究」より)
http://www.jhf.or.jp/aed/spread.html
一方、日本救急医療財団の作成するAEDマップも現在、大幅な改良が行われ、全国の地図上にAEDのある場所を精度(登録・更新からの年数)によって色を分けて掲載されるようになりました。
https://www.qqzaidanmap.jp/
しかしながら、重要なことはAEDを使える人が増えることです。救急の日をきっかけに、AEDと胸骨圧迫を学んでみませんか。
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【NEWS】
禁煙推進学術ネットワークが東京都に再要望書提出
当財団評議員の藤原久義先生が委員長を務める禁煙学術推進ネットワークは、日本医師会、日本医学会と連名で、8月31日に東京都知事をはじめとする東京オリンピック・パラリンピック大会関係者に対し、「2020年オリンピック・パラリンピック成功に向けて東京都受動喫煙防止条例制定の再要望書」を提出しました。
これは、昨年7月に同様の要望書を提出し、メディアで大きく報道されたものの、その後、条例制定に関する進展がみられないため、再度提出したものです。
内容は、飲食店等のサービス産業を含むすべての屋内施設を全面禁煙とする罰則つきの東京都受動喫煙防止条例を大会までに成立させることを東京都に要望するものです。
喫煙および受動喫煙が健康を害することは医学界では常識であり、また昨今の国際情勢を鑑みても、多くの国で屋内施設の全面禁煙が実施されています。さらに近年のオリンピック開催都市は屋内施設を全面禁煙にする受動喫煙防止法が制定された国で行われています。
このような背景から、海外からのお客様をきれいな空気で「おもてなし」できるよう、東京都に強く要望しています。
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【血管健康くらぶ】
日本心臓財団と動脈硬化予防(研究・行動)啓発センターの共同制作による動脈硬化予防啓発サイトです。生活サイクルや性格に合わせた簡単な動脈硬化予防法を身につけましょう。
血管健康くらぶ
http://www.doumyaku-c2.jp/
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【イベント情報】
【イベント情報】
□■第63回日本心臓病学会学術集会「市民公開講座」
テーマ:笑いと心臓病
日 時:2015年9月20日(日)14時40分~16時10分
会 場:パシフィコ横浜 会議センター1階メインホール
内 容:講演1「笑いと心臓病のステキな関係」
住吉徹哉(榊原記念病院)
講演2 三遊亭兼好(落語家)
参加費:無料(申込み方法は下記HPに掲載)
主 催:第63回日本心臓病学会学術集会
詳 細:http://www2.convention.co.jp/63jcc/shimin.html
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【特別寄稿】
高齢者の独歩を守る新しい取り組み
恒仁会 新潟南病院統括顧問・北里大学名誉教授 和泉 徹
入院・入所を契機に独立歩行(独歩)が危うくなる高齢者が後を絶たない。まるで流行り病のようである。
それにも拘わらず、"転倒・転落が怖いから安静にしていましょう"、"運動はほどほどにしておきましょう"などと言われ続けている。心臓・血管病を病んだ高齢者ほどその傾向が強い。
私は北里大学病院でたくさんの心不全患者を診てきた。そこで心臓リハビリに励む高齢者は、表情も明るく、元気に独歩退院され、健常な生活を楽しまれて再入院も少ないことを学ばされた。
独歩を守る患者さんは心不全といえどもアシの健康を取り戻し、フレイル(虚弱)を克服して、エレガントな老後が送れるのである。
この成果を何とか地域の高齢者に還元できないものかと考えた。引き受けてくれたのが新潟南病院である。入院患者170名余の普通の市中病院である。
こうして"高齢者の独歩退院をめざす病院づくり、独歩プロジェクト"が平成25年から始まった。
今、二年が経過し約90名に取り組んだところである。
はじめてみてビックリした。先ず高齢者ではない。平均年齢80歳を超え、様々な病気に病む、それでも元気な超高齢患者さんである。
加えて結果にも驚いた。トイレ歩行もおぼつかない患者さんの25%がスタスタと独歩でもと居た住処に戻ったのである。そうまでならなくとも全員が独歩退院を果たした。
リスク管理を徹底し、是非とも全国の高齢者に届ける贈り物に仕上げたいと願っている。
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