上大静脈症候群
じょうだいじょうみゃくしょうこうぐん
上行大静脈が圧迫、閉塞されることによって、顔面、頸部のうっ血、浮腫を生じる状態。急激な発症では上半身の静脈怒張が強く、脳浮腫が進行して眼球の突出が起こり、呼吸困難を来すこともある。肺癌の浸潤や、縦隔腫瘍、胸部大動脈瘤などによる圧迫の場合が多い。図A,Bの 静脈造影では、左右の上腕静脈から同時注入された造影剤は上大静脈流入部でブロックされ、発達した奇静脈や半奇静脈を介して下行大静脈経由で右房に注がれている。胸部X線像に右上肺野に異常陰影があり、扁平上皮癌と診断された。
<図B:病気がみえるVOL.2循環器疾患(第1版),動脈・静脈疾患
MEDICA MEDIA 2003年 監修:川田志明>
MEDICA MEDIA 2003年 監修:川田志明>