心臓病用語集

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完全大血管転位

かんぜんだいけっかんてんい

左心室から出るべき大動脈が右心室から、右心室から出るべき肺動脈が左心室から出ている状態。出生後すぐにチアノーゼ(皮膚や粘膜が紫色になること)が出現する。心エコー(超音波)で診断が可能である。治療は、一般的には、大血管を本来あるべき位置関係(左心室‐大動脈、右心室‐肺動脈)に付け替える手術をする。同時に動静脈血が混ざる経路であった穴を閉鎖する。
当面の治療としては出生後すぐには救命的にバルーン付きカテーテルを用いて卵円孔を破砕拡大し(BAS法)、ついで大血管を本来あるべき位置関係に付け替えるか種々のレベルでの血流転換手術(心房レベル=マスタード法、セニング法、大血管レベル=ジャテーン法(図1)、心室レベル=ラステリ法(図2))を行う。
25完全大血管転位24感染性心内膜炎.jpg
<標準外科学(第9版)(株)医学書院 2009年 著者:川田志明他> 
  

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