若年者高血圧と動脈硬化
中学生の頃に遺伝性の高血圧である、と診断されました。
その時は年齢が若いということもあり、食事に関する塩分の取りすぎの注意や運動に関する注意を聞くだけでした。
2年前に、突然、動悸と息苦しさを感じ、しばらく経っても治らないので病院へ行きました。血圧を計測すると158/90あり、動悸の原因は、やはり高血圧によるものだと診断されました。薬(コニール)を処方され、血液検査、レントゲン、心電図、尿検査などを行いましたが、血圧は遺伝により高くなっているものだといわれ、それからは、一ヶ月に一回通院しています。
先月、また症状が現れたので病院に行き心電図検査では問題なかったのですが、動脈硬化の検査で動脈硬化の数値が1,300近いといわれました。これは65歳位の血管だといわれ、薬(フランドル)をもらいましたが、頭痛がするので服用をやめてしまいました。
胸の痛みは少しよくなったのですが、気をつけることを教えて下さい。
また、タバコは3ヶ月前にやめました。お酒はかなり飲むほうだったのですが、最近は週に2回程度でほどほどに飲むようにしています。
回答
いろいろ症状があるようですが、どうも、動脈硬化といわれたことがショックとなり、心配になっている状態なのではないでしょうか。動脈硬化というのは、脈波の伝播速度でその程度をあらわします。血管が硬いほど、伝播速度が速くなるという理屈で計算されるものです。しかし、一方、逆に、伝播速度を速くするのは血管の硬さばかりでなく、多様な因子が関係します。脈波速度だけで動脈硬化になってしまったとがっかりすることはありません。また、まだ若いのですから、もし動脈硬化があったとしても、もとに戻る可能性があります。
タバコを止めて、お酒も控えるようにしたということですから、1年後に再度検査してみてご覧なさい。きっと、嬉しい結果になっていることと思います。なお、胸が痛んだり、呼吸がしにくくなったりするのは動脈硬化の症状ではありません。すこし、気にしすぎるのではないでしょうか。