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高齢者の腹部大動脈瘤手術のメリット、デメリット

85歳 男性
2006年7月26日

85歳の父について相談します。1週間前にエコー検査(心エコー)で5.5センチの腹部大動脈瘤が見つかりました。主治医の話では、もう少し若い方ならすぐにでも手術を勧めるところですが、高齢なので、手術をするかどうかよく考えてくださいとのことでした。
判断材料としては、まず99パーセント成功する手術でも、何が起こるか分からないということであり、手術中、手術後、ショックにより最悪な状態を覚悟しておく必要があること。また、手術後の肺炎や痰がつまることで、亡くなることを考えると、破裂する確率と変わらないということ。
さらに、下半身不随などの後遺症、長期臥床による体力の減少・認知症の悪化により、以前の生活には戻れず、寝たきりになれば介護負担にもなるので、後で後悔することのないようにと主治医から言われました。以前の生活に戻れるほど、回復する可能性もありますが、それは本人次第なので、こちらからは何とも言えませんとのことでした。

突然のことでどうしたらよいのか行き詰まってしまっています。祖父は軽度の認知症があり、本人に決断させるのは難しく、手術をするべきか、しないべきか、家族間で大きくもめています。本人にとってなにが一番の策なのか、またいつ破裂するかわからないということもあり、これから一年以内に破裂する確率が10パーセントと聞き、手術をするなら早急に答えを出さないと、と焦っております。
祖父は現在多々病気を抱えていますが、とても元気で家では動き回っています。
アドバイスをお願いします。

回答

5.5センチの腹部大動脈瘤というのは、手術を考えるギリギリの大きさと思います。したがって、85歳で、軽度の認知症があるということになると、考えてしまいます。日常生活の活動性はたぶん低いので、瘤の破裂する可能性はあまりないと思われる反面、手術をして、寝たままの期間がつづくと、足腰の筋力が急速に弱まり、寝たきりになるのではないかと思われるためです。
今後は、頻回に動脈瘤のサイズの変化を観察してもらいながら、このまま、経過をみるという行き方もあろうかと思います。

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