疾患別解説

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人工弁置換術後の感染性心内膜炎に罹患する割合

34歳 女性
2012年7月 5日
大動脈弁閉鎖不全症のため大動脈弁を人工弁に置換する手術を行う予定です。人工弁にすると感染性心内膜炎にかかる率が高くなると聞きましたが、人工弁置換手術を受けた人は年間どのくらいの割合でこの病気に罹るのでしょうか?
また、生体弁の場合、将来的にTAVIというカテーテルで生体弁の入れ替えができることもあるそうですが、もしこの方式が可能となった場合、生体弁が劣化する毎に、新しい生体弁をカテーテルで入れることを繰り返し何度もできるものなのでしょうか。

回答

人工弁の感染性心内膜炎(人工弁心内膜炎)は多くはありませんが、再手術を必要とすることが少なくありません。大動脈弁置換手術を受けた1年以内の患者さんのうち、100人に2~3人(2~3%)に起こっています。それ以後は少なくなり、0.5%/年程度になります。機械弁でも生体弁でも同等に生じます。細菌は体のどこか他部から侵入するので、虫歯や蓄膿症などは充分治療してください。
TAVIは既に日本でも行われていますが、人工弁心内膜炎には行われていません。それは、菌のついた人工弁を取り出すことが必要だからです。再手術が必要です。TAVIはまだ新しい方法ですが、生体弁劣化の場合、これの内側に新しい生体弁をカテーテルで押し込む方法が行われていますが、まだ何回も行えるかどうか、わかっていません。少なくとも、1回は行い得ます。生体弁の寿命も20~30年と長くなっています。

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