三尖弁の付着物
3年前に肺梗塞を患いました。先月の定期検診にて、右心の肥大が見られたため心エコーを実施。右心の三尖弁に付着物があり、その結果、弁の動作不全により血液の逆流が発生しているとのこと。早期に手術で取り除いたほうが良いと担当医に言われました。腫瘍かもしれない。悪性とは考えにくい。心臓に負担がかかっていることは明らかとのことで、今は目立った症状はないが、浮腫や息切れなどが顕著になったらすぐに相談するように言われました。肺梗塞の原因となった血栓は、この付着物かもしれないとのことです。現在は年月も経ち固まっているため、再発の可能性は少ない。
この三尖弁の付着物(腫瘍?)を切除する手術を勧められていますが、このような症例や術例は多いのでしょうか?結構簡単な手術のように言われたので不安です。
言われてみると、足の浮腫がひどくなっているような気もしますし、坂道などで少々息切れすることが多くなった気もします。このまま放っておいた場合、どんなことが考えられますか?術前・術後にはどういったことに気をつけるべきでしょうか。
回答
肺梗塞が起こって、数年後に三尖弁に付着物がみられたというのであれば、付着物のほうが後でできたということになります。この付着物は、今後は問題となるかも知れませんが、最初の肺梗塞では原因となったものではなかったのではないでしょうか。むしろ、もっと末梢部の静脈系にもととなるものがあって、その一部が三尖弁にひっかかって付着物となったのではないかと思われます。これを手術的に除去すれば、肺梗塞の再発は、多少は防止されるとしても、完全に予防できるのだろうかと思います。しかし、足の浮腫や息切れは三尖弁の逆流のためとして説明ができます。手術は弁の逆流治療のためという意味もあるのかも知れません。担当医とよくご相談なさってください。