冠攣縮狭心症の治療
3年ほど前の冬の朝に胸痛が起こり、その数日後にも同じ症状が出て、その後数分意識を失い倒れ救急車で運ばれました。狭心症の疑いありといわれて入院し、心電図、カテーテルなどの検査をしましたが異常がなく、血管の痙攣によるものではないかと言われました。
その後2ヶ月に一度通院し、薬を服用していましたが、昨年の冬にもまた意識がなくなる失神が起こり、その後24時間ホルター心電図検査や運動負荷検査などをしましたが、また異常は見つかりませんでした。
その後、主治医が病院を移られ、近くの病院で薬だけもらえばよいとの指示を受けましたが、ほとんど症状がなかったことから、勝手に薬の服用をやめてしまったところ、先月くらいから症状が現れ、以前よりも発作の頻度もひどくなり、また失神もありました。
近くの病院を受診し、心電図、エコーなどの検査をしたところやはり異常なく、シグマート、コニール、アイトロールを処方され、発作時にはニトロを服用するよう指示を受けました。現在、胸痛はおさまったのですが、今度は体の力が抜けフラフラしたり、体中が痺れたりする症状が出てきました。これは薬による副作用なのでしょうか。
原因もわからず、症状も良くならないことが不安です。何か薬以外でよくなる方法はないでしょうか。
回答
冠動脈の痙攣によって起こる狭心症は冠攣縮性狭心症と呼ばれます。通常心電図、心エコー図、24時間ホルター心電図、負荷試験などでは発作が起こっている最中に検査しない限り異常が見つけられないのが普通です。薬剤の内服によって治療するのが基本で、多くの場合薬をやめると再発するので長期間薬の内服を続ける必要があります。
薬を飲んでふらふらしたり体中が痺れたりするとありますが、薬の副作用である可能性も否定できません。現在服用中の薬の中でカルシウム拮抗薬といわれるコニールを同じ種類のヘルベッサーかアダラートに替えてみてもらってはいかがでしょうか。このほうがコニールよりも血管の痙攣には効くことがあります。