夜勤で朝方、冠攣縮性狭心症が起こる
昨年6月に胸痛を感じ、受診したところ、ホルター心電図にて明け方のSTの上昇と洞停止があるといわれました。8月に心臓カテーテル検査にて左冠動脈に冠れん縮が誘発されました。左の冠動脈は生まれつき細いとのことです。心臓電気生理学検査では洞機能はやや低下している程度でした。
担当医の話では、胸痛についてはこのまま飲み薬でコントロールしていくとのこと。脈の乱れに関しては気にすることはなく、しばらく様子をみましょう。しかし、今の仕事がハードでストレスが多いので続けるのはきついと思うとのことでした。
現在、薬を飲みながら仕事を続け、2交代の夜勤もしています。薬はどんどん増えてしまいました(アイトロール、シグマート、コニール、フランドルテープ、発作時にニトロペン)。夜勤は仮眠がなかなか取れないので朝方苦しくなります。この頃は日中の仕事でもふらふらすることが多くなり、そんな時脈を取ってみるとかなり乱れています。気にしないようにしようと思うのですが気分も悪くなり、少し横になると落ち着きます。
やはり17時間の夜勤勤務は無理なのでしょうか。経済的にも働かなくてはいけないので悩んでいます。
また、このまま頻回に胸痛を起こしてニトロペンで対処を続けていいのでしょうか。胸痛は左胸の半分より上のほうから肩にかけて焼けるような感じです。ニトロペンを舌下ししばらく横になっていれば治ります。
回答
ホルター心電図で明け方にST上昇と洞停止が見つかり、2ヶ月後のカテーテル検査で冠攣縮が証明され、冠攣縮性狭心症と診断されているようですが、これだけそろえば診断は確かなものと思います。異型狭心症とも言われるものです。
これに対して内服薬としてアイトロール、シグマート、コニールを服用中ということで狭心症の薬は3種類服用していることになります。それでもまだ胸痛が完全に消失せずお悩みの由ですが、筆者の経験では同じ系統の薬ですが異型狭心症にはコニールよりもヘルベッサーのほうが、効果がある場合があるように思います。一度主治医の先生に相談してみてはいかがですか。
発作時にその都度ニトロペンを使うのはいいのですが、使わなくてもすむように朝方の発作をなくしてやるのが先決と思います。
文面によりますとそのほかに脈の乱れもあるようですが、これは冠攣縮性狭心症の発作時に出現する洞停止とは別の不整脈かもしれません。薬を変えてみて胸痛が取れ、まだ不整脈が残っているようなら改めて不整脈の検査を受けるべきだと思います。