冠攣縮性狭心症
2年前から2、3回ほど、突然胸に痛みを感じ、顎の下から胸に重苦しい痛みがありました。
一番激しい痛みは寝ている時に起こり、目が覚めて、冷や汗をかいていました。
昨夜、また胸に痛みを感じ、救急外来で心電図をとりましたが、その時にはもう痛みは引いてしまっており、特に異常は認められないとのこと。
狭心症ならば、痛みのある時に心電図をとらないとわからないといわれています。また、自覚症状は、安静時狭心症によく似ているように思いますが、年齢から考えて狭心症の可能性は低いといわれています。
今後、どのような検査方法、治療がありますでしょうか?
回答
文面に書かれている症状から考えて、狭心症はあくまで否定できないと思います。
狭心症には冠動脈の動脈硬化からくるものと、冠動脈の痙攣によって起こるものとがあります。前者の典型的なものは労作性狭心症と呼ばれ、例えば階段や坂道を登るときなどの労作中に起こるものですが、後者は冠攣縮性狭心症または異型狭心症と呼ばれ、特に朝方に多く、目覚めてまだ布団の中にいるときや、起きて衣服を着替えているとき、顔を洗っているときなどわずかな動作中にでも起こるものです。どちらも症状として胸痛又は胸部圧迫感を覚えることは同様ですが後者は20歳代の人でも起こります。
狭心症は心電図に現れる波形の変化から診断できるのですが発作の最中に記録しないと診断できません。24時間心電図を記録する機器もありますがこれも発作の頻度が多くないとなかなか記録できるものではありません。カテーテル検査で冠動脈の痙攣を証明する方法もありますがあなた様の場合発作の頻度がそれほど多くないようなので、そこまでする必要があるとも思えません。
この種の狭心症は薬がよく効きます。とにかく一度循環器の専門医のいる病院で診察を受けることをすすめます。