マルファン症候群の特徴
16歳の息子についての相談です。心エコー検査で、僧帽弁閉鎖不全、大動脈弁閉鎖不全(どちらも逆流を伴うが程度は軽い)および大動脈拡張(軽度)と診断されました。
半年後の心エコー検査を受けるようにいわれています
鳩胸もあり、両手を広げた長さも身長より大きくアンバランスです。他の症状はまだ検索していません。マルファン症候群を疑ってるようですが、本人は下垂体性小人症によりホルモン療法を受けています。
低身長でもマルファン症候群は考えられますか。
回答
大動脈弁輪拡張、大動脈弁閉鎖不全、鳩胸、両手を広げた長さが身長より大きい、そして僧帽弁閉鎖不全(粘液腫様変性による僧帽弁逸脱)などの徴候はマルファン症候群の特徴であります。
高身長でないのは下垂体性小人症によるものだとすれば、マルファン症候群と考えてよいと思います。
そのほか、指が細長い(クモ状指趾)、手首徴候、母指徴候、中手骨徴候、関節の過伸展、習慣性関節亜脱臼、皮膚萎縮線、高口蓋、水晶体亜脱臼(水晶体転位)、近視、視力低下などがあるかどうかを、検査することが肝要であります。
すなわち、1)骨症状、2)心臓血管症状、3)眼症状の3特徴があれば、長身痩駆でなくてもマルファン症候群と考えてよいと思います。
特に、最近、不全型が増える傾向にあり、高身長でない人にもマルファン症候群がみられることがあります。