心房中隔欠損症術後の不整脈
60歳の母の術後の症状について相談します。
今年の春に心房中隔欠損症だと判明しました。
母の話では、それまでは30歳半ば頃から疲れると不整脈になり、その都度、ただの期外収縮と診断(24時間心電図ホルターの検査は何度も行ったそうです)されていたとのことです。50歳からは健康のため水泳を始め、最近になって、不整脈(頻脈と脈がとぶ)の発生する頻度が多くなったため、循環器科で精密検査をうけたところ、心臓カテーテルにより先天性心房中隔欠損症であることがわかりました。
この夏に、穴(20mm×30mm)を塞ぐほかに、メイズ手術を受けました。
術後の経過はよく、手術の翌日にはICUを出て、リハビリも順調に行っていたところ、術後10日目ぐらいから、動悸がひどく(脈拍が150回/分)なり、脈がとぶようになりました。術後1ヶ月後に脈拍が90回/分になったので、退院しています。
現在、術後4ヶ月が過ぎましたが、2階に上がったり、ちょっとした動作で強い動悸を感じるようです。それは2?3分で治まりますが、日中の平常時でも100回/分の脈拍です。
1ヵ月ごとに経過観察の診察を受けています。医師からは術後3ヶ月もすれば、動悸も治まるし、運動もできるといわれていましたが、4ヶ月たった今でも、階段や坂道で動悸が激しくなり、脈も平常時でもとぶため、とても運動ができる状態ではありません。
本人は、手術が失敗だったのではないかと気に病んでいます。このまま、ずっと、動悸や不整脈が頻繁にでる状態が続くのでしょうか。
回答
どのような不整脈が起こっているかによって、対策が異なります。脈拍数が150あって、脈が飛ぶ、というのでは心房細動なのでしょうか。心房中隔欠損症では高齢になると、高い頻度で心房細動を起こしてきます。お母様のメイズ手術はこれを防止するためのものと思われます。手術後も、これが起こっているのであれば、手術は無効だったということなのかも知れません。しかし、心房中隔欠損症では手術後に起こりやすい不整脈というものがありますし、手術と関係のないありきたりの不整脈が起こっているという可能性もあります。
まずは、動悸がするときの心電図をとっていただくように担当医にお願いしてはいかがでしょうか。対策はその結果をみた上で、ということになりましょう。