心房中隔欠損症のカテーテル手術とその成功率
3年前、短い坂でも息切れがひどくなり、検査の結果、心房中隔欠損症と診断されました。穴の大きさは約2センチです。いずれ手術を受けなければなりませんが、当初から主治医にカテーテル手術を勧められています。
しかし、カテーテル手術と開胸手術、それぞれのリスクが具体的にわかりません。また、カテーテル手術の場合、始まったばかりで情報がなく、どの病院の手術数が多いのかなど、まったくわかりません。
それぞれのリスクと、現在、カテーテル手術を行っている病院の経験数、成功率など、差し支えなければ教えてください。
また、手術はできるだけ早いほうがいいのでしょうか。
回答
ご質問にお答えします。心房中隔欠損症に対するカテーテル手術は、どこの病院でも行われている治療法にはまだなっていません。現在実施されている病院は、国立循環器病センター、岡山大学病院、埼玉医科大学病院など数箇所に限られています。最初に始めた国立循環器病センターでも実施数はまだ多くなく、これまでに15人くらいの患者様がこの治療法を受けられたと聞いています。
しかし、治療成績は良く、カテーテル手術に伴って合併症はなく、欠損部位も完全に閉鎖されたと言うことです。カテーテル手術は患者様の身体的な負担が少なく、手術成績も良いようですのでお勧めできると思います。ただし、一度受診されてカテーテル手術ができるかどうか担当医の意見を聞く必要があると思います。
手術の時期については、急ぐことはないと思います。仮に40歳まで見ていても、症状がなければという手術をしないという選択もあります。しかし、今症状があるということですので、もしカテーテル手術が可能であれば、カテーテル手術を受けることを考えてみても良いと思います。通常の開胸手術であれば、症状が強いということでなければ、しばらく経過を見てよいのではないかと思います。