疾患別解説

疾患別の解説と過去の相談事例がご覧いただけます。

心房中隔欠損症術後の不整脈は妊娠・出産に影響ないか

21歳 女性
2004年9月 2日

私は、4歳の時に心房中隔欠損の手術を受けました。その後、特に問題ありませんでしたが、高校生の時に、運動中に目の前が真っ白になり病院を受診しました。発作性上室性頻拍と診断され、今は薬で治まっています。

先日受診したところ、陰性T波と僧帽弁の逆流があるといわれました。現在、経過観察中なのですが、心房中隔欠損の術後に、このようにいろいろな症状が出るのはよくあることなのでしょうか?
そして、このまま経過観察で良いのでしょうか?
妊娠、出産は問題ないのでしょうか?

回答

陰性T波といわれるのはどんなものなのか、診ないでいうのは問題かも知れませんが、多分、心臓手術後の心膜の癒着のための所見でしょう。また、僧帽弁の逆流は心房中隔欠損があった当時に二次的に生じていたものであり、手術に際しては、修復しなかったためにこれだけが残ったのであろうと思われます。どちらも手術の前、あるいは直後からみられているものであり、術後、日が経って出てきた症状ではありませんし、今後、問題となることはありません。
貴方様の場合、強いて問題にするとすれば、発作性上室頻拍です。これは心房中隔欠損手術の際に心房筋を切開したときに残った切開痕のまわりに興奮旋回を生じて起こると考えられているものです。妊娠・出産の際に、これが起こるかも知れないと知っておくことは大事です。知っていればなんでもないことなので、そうした折には担当医には予めお話になっておくことが望ましいでしょう。

この回答はお役に立ちましたか?

病気の症状には個人差があります。
あなたの病気のご相談もぜひお聞かせください。

高齢者の心臓病 高齢者の心臓病
CLOSE
ご寄付のお願い