フォンタン術後の両側横隔神経麻痺
胎児診断にて先天性心疾患がわかり、出生前から大学病院に診てもらっています。生後3週間でシャント手術、生後7ヶ月でグレン手術、そして生後2歳1ヶ月でフォンタン手術およびペースメーカのリード線埋込術を受けました。
そのフォンタン手術直後、呼吸が苦しそうとのことで検査したところ、両側横隔神経麻痺と診断されました。術前に横隔膜の異常はなかったため、今回のフォンタン手術で両側の横隔神経が一度に麻痺してしまったことになるそうです。
透視検査後の主治医の所見では、右の横隔膜は弛緩が始まっているため、弛緩しきった時点で縫縮術を行うのが最善策とのことです。左の横隔膜は術後1ヶ月半が経過した現在でも動きがきわめて弱いようで、今後弛緩し始めるのか、または正常に回復するのか、現時点では判断できないそうです。
フォンタン術後に両側横隔神経麻痺が起きる例は多いのでしょうか。
仮に両側の横隔膜に縫縮術を行った場合、子供は普通の日常生活が送れるようになるのでしょうか。水泳やマラソンなど激しい運動は無理であることは承知しておりますが。
回答
フォンタン手術のためというよりも、小児の正中切開による心臓の手術では小さい胸を広げて手術するので、横隔膜神経麻痺が生じることがあります。通常片側ですが、稀に両側に生じます。
横隔膜の縫縮術のあとでは多少の制限はありますが、普通の日常生活はできると思います。