甲状腺機能亢進症
3年前に甲状腺機能亢進症と診断されましたが、6年ほど前から、脈も動悸もかなり激しい経験をしています。
昨年は、妊娠中毒症で重症になり、血圧180で出産しました。死ぬのではないかと思うほど、動悸が辛かったです。帝王切開時の心電図は異常ありませんでした。
その後、何度も救急外来を受診し、心臓神経症の発作と診断されました。
しかし、動悸が常にあり、眠れないほどなので、循環器科で検査を受けました。妊娠中毒症の後遺症だとすると、心臓は肥大しているけれど、レントゲンには特に異常がみられず、動悸の自覚症状があるのに、心電図には一切異常がないとのこと。先生には、心因性かなといわれました。
甲状腺外来からは、バセドウ病からくる動悸として、検査はせず、メインテートを処方されています。
検査で異常がないのに、メインテート等の動悸をおさえる薬を飲んでも問題ないのでしょうか?
長期に渡り、動悸を感じでいても、検査で異常がみつからないのなら心臓に負担はないのでしょうか?
動悸は異常なしといわれましたが、脈は1分間に100を超えるときもあります。
回答
甲状腺機能亢進症で起こる頻脈には通常の洞性リズムで頻度だけが速くなる洞性頻脈といわれる場合と、発作性の心房細動という不整脈が起こっている場合とがあります。動悸が常にあり、眠れないほどといわれるときの頻脈は洞性頻脈であろうと思います。しかし、脈も動悸も激しかったといわれるとき、あるいは1分間に100を越える頻脈のときはどうなのでしょうか。
考え方のその1として、このときも洞性頻脈であったとすると、甲状腺機能のコントロールがうまくいっていないのではないかという可能性があります。
その2の場合として、このときは心房細動であったとすると、治療のあり方を考えなければなりません。
この二つの場合について、担当医にご相談になって下さい。甲状腺機能亢進症の心臓への負担は脈の増加とは別に、甲状腺ホルモン自体の心臓への影響という形をとることがあります。