脳梗塞を繰り返す
52歳の母のことをお聞きします。
以前より心雑音は指摘されていましたが、今回3回目の脳梗塞にて、初めて心臓の精密検査(カテーテル検査)を行い、肺動脈弁狭窄と卵円孔開存が確認されました。肺動脈弁狭窄症の圧格差は20mmHg、卵円孔左右シャント率は15%、肺体血流比は1.1でした。高血圧、高脂血症はありません。過去10年間に3度の脳梗塞を起こしています。
担当医の話では、内服治療で経過観察し、もし再度脳梗塞発作もしくは一過性脳虚血発作(TIA)が起これば手術とのことでした。
ワーファリンによる抗凝固療法をしていれば、脳梗塞は起きても軽いといえるでしょうか?(ワーファリン5錠でも効きが今ひとつだったので調整中)
また、脳梗塞は再発するリスクは、いかほどと考えられるでしょうか?
回答
肺動脈弁狭窄がある場合、右心に負荷が加わり、血栓ができ、それが卵円孔を通って左心を経由して、脳に飛び、脳血管の塞栓、すなわち脳梗塞を生じるというふうに説明されます。貴方のお母様の場合は、肺動脈弁狭窄も卵円孔開存もあまり大きなものではないので、不思議に思われるのですが、若い頃から頻回に脳梗塞を起こしているというのでは、担当医の説明が妥当なのかなと思います。ワーファリンの量を調整中とのことですが、再発予防のためには十分な量をお使いになるようになさってください。なお、肺動脈弁の狭窄ですと、手術をしなくても、バルーンカテーテルで狭窄部を拡張することはできます。担当医とご相談になって下さい。