疾患別解説

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心配のいらない不整脈といわれたが、頻度が増し、心配である

41歳 男性
2004年2月21日

3、4年前の夜中、急に脈が速くなり、息苦しくなって救急車で近所の病院に運ばれました。心電図等の検査結果は異常なし。1日ほどで退院しました。その後、同様のことが数回あり、大学病院を紹介してもらって、レントゲン、エコー、24時間心電図、トレッドミル等ひととおりの検査をしたのが2年前、ここでも不整脈はあるが異常なしとの結果でした。このころからデプロメール、デパスを処方してもらい、脈が異常に速くなる回数は、だいぶ改善されました。

ところが、半年前頃からドキンと強く鼓動するようになり、胸の中央上あたりがつかまれるような感覚が起こるようになりました。担当医に相談したところ、心電図、24時間心電図を行ってもらい心配のいらない不整脈との診断でした。
不整脈はあるが、危険ではない。太っていたり、年をとってくると、誰にでも不整脈はでる。うまくつきあっていきましょうとのこと。もし、症状がひどい場合はデパスを飲んで安静にしていてくださいとの指導を受けました。
ところが、不整脈を感じる回数が増えていき、初めは1日数回程度だったものが、現在は1時間に数回となっています。また、ここ最近ではドキンとするのが連続して起こり、デパスを飲んでも症状は改善されません。この症状を担当医に相談したところサンリズムを追加してくれました。ただ、診察しても血圧測定と聴診器による診察で、再度大学病院で検査する必要がないのか不安になります。このままの治療でいいのでしょうか。また、突然倒れたりする危険性はないのでしょうか。

回答

繰り返しの検査が行われている様子ですので、診断的には問題はないのであろうと思われます。こうした心配のない不整脈が頻発して苦痛となっているときには、第一に精神安定薬を用います。さまざまなストレスが誘因となることから、ストレスを解消し、あるいはストレスがあっても気にならないようにしたいというのが狙いです。精神安定薬の種類は多いので、何種類かを変更したり、重ねたりして試みることになります。第二に、交感神経ベータ遮断薬を用います。内臓の活動を調節している自律神経緊張のバランスを整えるのが狙いですが、これによって、不整脈の頻度が減少することもあります。そして、これでも駄目というときには、第三として、不整脈治療薬を用いることになるのです。貴方さまの場合は、この第三の不整脈治療薬を用いるということが試みられているようにみられます。不整脈治療薬にもさまざまの種類のものがあります。症状を改善するような治療薬に出会うまで、いろいろな種類のものを試みることになるでしょう。不整脈とのつきあい方は気になっている間は、なかなか難しいものです。しかし、多くの方はそのうち、薬を使っていなくても、また、不整脈は相変わらず出ていても、いつの間にかそのことを忘れてしまうようになります。

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