発作を誘発できない頻拍は軽症か
先日、心室頻拍症治療のためにカテーテルアブレーション治療を受けました。しかし、頻拍発作を誘発できずに失敗に終わりました。
手術翌日に自然発作が発生し、手術中探していた右心室側ではなく左心室側に原因があることがわかりました。場所としては少し難しい部分になるらしく、アブレーション治療の成功率は7割ほどになってしまうそうです。ただし、薬の効果が望めるとのこと。
そこでいくつか質問なのですが、
1)誘発できないくらいであれば症状の度合いとしては軽いものなのでしょうか。
2)誘発させるには、右心室側・左心室側それぞれ別に誘発を行わないといけないのでしょうか。
3)そもそも薬で根治させられるものなのでしょう。
4)再アブレーション治療とICDの植え込み、どちらが根本的な解決になりうるのでしょうか。
回答
1)心室頻拍には、誘発できるタイプのものと、誘発はできないタイプのものがあります。これは頻拍が発生する機序によることで、どちらが軽症とか、重症であるとか、いうことはできません。しかし、誘発できるタイプのものであれば、誘発しやすいほど、自然の発作も起こりやすいということはできます。
2)機序によって、誘発部位が異なることはありますが、起こりやすいものでは、どこを誘発部位にしても発作が起こります。
3)薬では根治できません。しかし、起こりにくくすることができる場合があります。
4)アブレーションは原因を除去する治療法ですが、ICDの植込は発作が起こったときに、これを停止させるという治療法です。ICDを植え込んでも発作を起こりにくくはできません。根本的に解決できるのはアブレーションであるといえます。