甲状腺機能亢進症の頻脈治療
10年ほど前より甲状腺機能亢進症を繰り返してきました。昨年秋より再発し、3ヵ月ほどメルカゾールを服用していたところ、TSH値が93.8まで上昇しました。以前の病院でも半年ほどメルカゾールとチラージンSを同時に服用していました。その頃から不整脈に襲われるようになりましたが、薬との因果関係は否定されました。また、3年ほど前に咳喘息と甲状腺で入院しましたが、今回は頻脈がひどく、アーチスト錠を飲み始めたのですが、咳がでやすくなり、特に息を吐き出すときに苦しくなります。薬が切れると途端に頻脈になるのですが、服用すると咳が出やすくなります。また微熱・倦怠感も1週間ほど続いています。アーチスト錠の他に、呼吸器に影響のない心臓を抑える薬はないのでしょうか。
回答
甲状腺機能亢進症の頻脈を治療するためには甲状腺機能が正常化させなければなりません。正常化するまで待ちきれない場合には、しばしば、アーチストなどの交感神経ベータ遮断薬が用いられます。しかし、これは気管支狭窄を起こすことがあるので、呼吸器疾患があるときには使用できません。このような場合には、第二の選択として、ベラパミルやジゴキシンといった薬が用いられます。洞性頻脈を抑制する力は弱いのですが、頻脈性心房細動となっているときには著効することがあります。担当医にご相談になってください。