子どもの非持続性心室頻拍
非持続型心室性頻拍と診断された10歳の子どものことで相談します。通常二段脈で、運動すると不整脈の連発が増えます。エコー、レントゲンでは心臓自体に異常はみられませんでした。現在、運動制限がついています。ホルター検査でも服薬後も不整脈の連発がかなり出ています。ロプレソールを服用しています。
先生のお話では、本人に自覚症状がなく発作も起きたことがないが、これだけ不整脈が連発していると、服薬と運動制限はつけざるをえない。体重も40キロを超えたので電極焼却術の手術を受けてみることも考えてはどうか。ただ、将来治る可能性もあるのでこのまま服薬を続けていくのでもいい、とのことでした。
本人が運動が好きなこと、服薬を続けなければならないこと、発作の危険性などを考えると、手術を受けたほうがいいのではと考えています.ただ、子どもということで手術数が少ないこと、子どもの専門の先生が少ないこと、手術の危険性など心配しています。今の時点での手術を受けたほうがいいのか、もう少し成長した時点で手術を考えたほうが無難なのでしょうか。また、手術を受けるとして、大人の手術と異なる点や、危険性の違いなど教えてください。
回答
不整脈の連発が増えるということですが、いくつくらいの連発なのでしょうか。問題は、連発しているときの数と連発する期外収縮同士の間隔です。また、そのための心臓の拍出機能への影響の程度も問題となります。通常は2段脈ということですから、1日当たりの数は多いのだろうと思いますが、この不整脈の場合は1日当たりの数自体は問題にはなりません。手術治療を考えるのであれば、専門医を受診されるわけですので、よく説明を受けてください。なお、手術治療をお願いするのはこども専門の医師である必要はありません。手技や危険性などで、大人の場合と異なる点はありませんので、多くの症例の経験をもたれる医師にご相談ください。