上室性頻拍の治療
昨年秋より動悸を感じるようになり、大学病院で発作性上室性頻拍の診断を受けました。現在、サンリズムを内服しています(頓服ワソラン:発作が治まらないとき用)。
最近、身体の位置・向きによっても(寝返り時など)突然、期外収縮を伴う頻脈から始まり、期外収縮を伴う徐脈をくり返す症状が現れます。
今後、どのようなことが考えられ、どのような検査を受け、どのような治療を受ければ最良でしょうか?
回答
不整脈でお悩みのようですが、文面から考えて2種類の不整脈があるものと思われます。一つは大学病院で受けた、発作性上室性頻拍の診断、いま一つは最近出ている期外収縮です。両者が関係があるかどうかはこの文面からだけでは十分に判断ができません。
期外収縮は発生している心臓の部位、期外収縮の頻度、単発で出ているか連発で出ているかなど発生の仕方によって頻脈として感じたり、徐脈として感じたりさまざまな自覚症状を生じます。
人によっては全く自覚しない人もあります。とにかく現在起こっている不整脈の心電図を記録することが大切で、その実態を把握することによってそれが治療を要するものであるか、放置してよいものであるか、治療を要するものとすればどのような薬が適切かなどが判断できます。
発作性頻拍の治療にはワソランやサンリズムなどの薬剤を用いて治療する方法もありますが、10数年前から始まったカテーテル焼灼術(アブレーション)という新しい治療法もあります。頻拍発作を起こす心臓内の電気的回路をカテーテルを用いて高周波で焼く方法です。手術の成功率も高く、最近では全国的にかなり普及した治療法になっています。
いま一度大学病院か大病院の循環器科で不整脈の専門医を受診して相談することをすすめます。