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カテーテルアブレーションを受けるべきか

32歳 女性
2004年8月24日

先日、突然気持ち悪くなったのと同時に、普段の倍くらいの速さでの動悸し始めました。体全体が脈打っている感じで、10分くらい横になっても治まらず病院へ行きましたが、心電図をとるためにベッドに横になったところ、動悸が治まりました。そのため、データはとれませんでしたが、約70分間続きました。

改めて、大学病院の循環器専門の先生を受診したところ、カルテを見て「おそらく上室性頻拍です。また発作がいつ起こるかわからない」ということで、カテーテルでの手術を勧められました。

いつ、発作がおこるかわからないという不安な毎日を過ごすなら、手術で治したほうがいいと私自身も家族も考えていますが、カテーテルでの手術の説明を聞いて、手術への不安もあります。やはり手術が確実なのでしょうか?

回答

ご質問の要旨はこの頻拍の治療にカテーテル焼灼術(アブレーション)を受けるべきか否かについてと理解いたします。
頻拍治療としてのカテーテル焼灼術は既に10数年前から始まり、循環器の専門領域ではほぼ定着した一般的な治療法となっています。薬の服用や注射によってその都度頻拍を止める治療と異なり、頻拍を起こす電気的な回路を焼灼してしまう根本的な治療です。
カテーテルの手技についてはいずれ詳しく説明があるものと思いますが、焼灼術に先立って、心臓の中に挿入した電極で心臓を刺激して同じ頻拍発作を起こし、その頻拍が心臓の中をどのような機序でどのように回旋して頻拍が起こっているかを調べます。それによって焼灼する場所をきめ、引き続いてその場所に高周波を流して焼灼します。勿論この事前の検査によって病名も確定します。
焼灼術の不安や確実さがご心配のようですが、現在上室性頻拍の治療法としてはどの施設でも90%以上の成功率です。ただしこの数字は施設により術者によって多少の違いがありますので、この点は実際にやってくださる医師に成功率、再発率、焼灼術に伴う危険などについて説明を受け、十分に納得した上でお受けになることをお勧めします。

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