心房中隔欠損術後の不整脈
3歳半頃、心房中隔欠損、弁閉鎖不全の手術をしました。手術も成功し、完治して普通の生活を送ってきたのですが、最近心配なことがあります。
15年ぐらい前からなのですが、時々動悸がおこります。
以前は時々といっても1年に1度あるかないかぐらいで、動悸の時間も短かく激しいものではなかったので、気にならなかったのですが、ここ数年で動悸が起こる期間が短く、また激しくなった気がします。
1週間ほど前も、自転車に乗っていたら突然激しい動悸があり、自転車を止めてしばらく休憩しました。そのときに首辺りの脈を触ったら、激しくドクドクと脈打っている感じがして怖くなりました。多少の息苦しさは感じたのですが、痛みはありません。緊張しているときや、運動をしているときなど関係なく動悸が起こります。
ちなみに、1年ほど前に、健康診断で心電図を受けたのですが、異常は見られませんでした。
それと、関係ないかもしれませんが、ここ2、3年肺辺りの痛みを感じます。すぐおさまることもあれば、数時間続くときもありますが、軽いチクッとする感じで、普通に動いたまま過ごせる程度です。
動悸は1週間前以来ありませんが、肺の痛みは動悸より頻繁に起こります。
回答
動悸は発作性上室頻拍の可能性があります。心房中隔欠損の手術のときには心房を切開するのですが、この切開孔の周りに興奮の旋回路ができて、頻拍が起こることがあるといわれているからです。
今後の対策として、治療を必要としない場合、薬物を用いて制御する場合、カテーテルアブレーション治療を行う場合の3つの場合があります。循環器科を受診なさって、ご相談ください。
発作を捉えるためには、24時間心電図検査を行ったり、カテーテルによる電気的誘発試験(電気生理試験)を行ったりすることがあります。
なお、胸の痛みは心臓由来とは思われません。動悸のほうもこうした頻拍のためではなくて、精神的なストレスのためであるということになれば、有り難いですね。